【アセスメントの視点】あっという間にすぐ書ける!運動麻痺のらくらくアセスメント

症状別アセスメント

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運動麻痺を評価する領域

ゴードンの機能的健康パターン:活動-運動パターン
ヘンダーソンの14の基本的欲求:移動する、好ましい肢位を保持する

運動麻痺とは

運動障害とは、大脳皮質の運動野から末梢の筋に至るまでの運動神経路のいずれかが障害され、随意運動が部分的または完全に困難になる状態をいう。

運動障害は、主に以下の2つに大別される。
1.運動麻痺
運動神経路の障害により生じる随意的な筋力の低下または消失した状態をいう。これにより、意図した通りに身体を動かすことが困難になる。

2.運動失調
筋力は比較的保たれているにもかかわらず、複数の筋肉を滑らかに連動させる協調運動が障害される状態をいう。主に小脳の障害でみられる。

運動麻痺の分類

1.運動麻痺の部位による分類
・単麻痺:上肢または下肢のいずれか一肢のみに麻痺が生じている状態。
・片麻痺:身体の片側(顔面、上肢、下肢)に麻痺が生じている状態。
・交代性麻痺:片側の脳神経麻痺(例:顔面神経麻痺)とその反対側の上下肢麻痺が同時に生じている状態。
・対麻痺:両下肢に麻痺が生じている状態。
・四肢麻痺:両上下肢すべてに麻痺が生じている状態。多くの場合、体幹の機能障害を伴い、呼吸筋麻痺を合併することもある。

2.運動麻痺の程度による分類
・完全麻痺:運動神経路の障害により、支配される筋群の随意運動が完全に消失した状態。
・不全麻痺:運動神経路の障害により、筋力は低下しているが、随意運動が部分的に残存している状態。

3.運動麻痺の性質による分類
・痙性麻痺:筋緊張(筋トーヌス)が亢進して筋肉がこわばり、他動運動に対する抵抗がみられる麻痺。上位運動ニューロン(大脳皮質の運動野から脊髄前角に至る錐体路)の障害によって生じる。
・弛緩性麻痺:筋緊張(筋トーヌス)が低下または消失して筋肉がだらんと弛緩し、他動運動に対する抵抗が失われた状態の麻痺。下位運動ニューロン(脊髄前角細胞から末梢神経を経て筋に至る経路)の障害によって生じる。

<用語の違い>
痙縮:上位運動ニューロンの障害により伸張反射が亢進し、筋肉が過剰に緊張する状態。他動的に関節を速く動かすと抵抗が急に増大するが、ゆっくり動かせば抵抗は弱い。また、抵抗は運動の屈曲または伸展の一方向に強く現れることが多い。

固縮:主に錐体外路系の障害により、持続的に筋緊張が亢進する状態。関節を動かす速度にかかわらず一定の抵抗が持続する。抵抗は屈曲・伸展の両方にみられる。歯車様固縮(ガクガクとした抵抗)や鉛管様固縮(均一な抵抗)がある。

拘縮:長期間の不動、麻痺、炎症、熱傷などにより関節周囲の軟部組織(皮膚、筋、腱、関節包など)が器質的に変化(線維化・短縮)し、関節可動域が制限された状態。

体を動かすしくみについては、以下を参照してください。
「運動障害」に関するQ&A 看護roo!

運動麻痺に必須の情報収集項目

運動麻痺の原因

運動麻痺の状態(部位、程度、性質)

運動麻痺の随伴症状の有無と程度(身体可動性障害、活動耐性低下、セルフケア不足、嚥下障害、膀胱直腸障害、ボディイメージの混乱、自尊感情の低下、イライラ感、不安、抑うつ、悲嘆感情、褥瘡リスク、転倒・転落リスクなど)

運動麻痺の客観的評価指標(徒手筋力テスト(MMT)、関節可動域(ROM)、ブルンストロームステージ)

ADLの評価(バーゼルインデックス(BI)、機能的自立度の評価(FIM))

IADL

運動麻痺に関する検査データ(筋電図検査、CT、MRIなど)

基礎疾患に関する検査データ

睡眠状況

精神状況、ストレスの有無や程度

運動麻痺に対する治療の有無(リハビリテーション、内服治療、補助具・装具療法など)

運動麻痺に対する治療の効果

運動麻痺に対する患者や家族の反応

運動麻痺のアセスメント定型文

アセスメントの基本的な流れと書き方

アセスメントの基本的な流れと書き方は次のようになります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。

2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。

3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により 【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

作成の方法

・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。

1.患者の状態の判断

■患者の状態
Aさんは【いつ】、【運動麻痺が生じた時の状況を記入】となり、【運動麻痺が生じてから現在までの経過を記入】。現在は【運動麻痺の詳しい状況を記入】である。

検査データは【異常な検査データ、画像などの結果を記入】である。

■介入の有無
運動麻痺に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われている。

運動麻痺に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分ではない。

運動麻痺に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。

■患者・家族の思い、認識
Aさん(Aさんの家族)は運動麻痺について【患者の反応(家族の反応)】と【話している、認識している】。

■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
以上の情報から、運動麻痺とそれに伴う弊害が認められる現在の状況は適切な状態とは言えない。

(ヘンダーソンの場合)
以上の情報から運動麻痺とそれに伴う弊害が認められる現在の状況は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)

2.根拠の記載

■大脳皮質の障害による運動麻痺

【脳出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫、もやもや病、脳梗塞、脳挫傷、脳腫瘍、脳炎など】により、大脳皮質運動野の神経細胞が障害されると運動指令(信号)が適切に発せられなくなる。これにより錐体路を介した脊髄への信号伝達が不十分または遮断され、随意的な筋力が低下または消失する。この【運動麻痺の部位】に出現している【単麻痺、片麻痺、四肢麻痺】はこれらの機序により生じている。

■内包の障害による運動麻痺

【脳出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫、もやもや病、脳梗塞、脳挫傷、脳腫瘍、脳炎など】により神経線維が密集する内包が障害されると運動指令(信号)を伝える錐体路が広範囲に遮断される。これにより脳幹や脊髄へ指令(信号)が伝わらず、随意的な筋力が低下または消失する。この【運動麻痺の部位】に出現している片麻痺はこれらの機序により生じている。

■ウェーバー(Weber)症候群による運動麻痺

【脳出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫、もやもや病、脳梗塞、脳挫傷、脳腫瘍、脳炎など】により中脳大脳脚が障害されるとそこを通過する動眼神経と錐体路が同時に障害される。動眼神経は交叉しないため障害と同側に動眼神経麻痺が生じる。一方、錐体路は延髄で交叉するため障害と対側の身体に片麻痺が生じる。この同側の動眼神経麻痺と対側の片麻痺はこれらの機序により生じている。

その他の根拠一覧

■閉じ込め症候群による運動麻痺
■多発性硬化症(MS)による運動麻痺
■頚髄の障害による運動麻痺
■頚髄の障害(中心性)による運動麻痺
■胸髄、腰髄、仙髄の障害による運動麻痺
■筋萎縮性側索硬化症(ALS)による運動麻痺
■末梢神経の障害による運動麻痺
■重症筋無力症による運動麻痺
■多発性筋炎による運動麻痺
■筋ジストロフィーによる運動麻痺
■転換性障害による運動麻痺

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