皮膚統合性障害リスク状態（小児）の看護計画テーマ曲
＜定義＞
皮膚統合性障害リスク状態とは、機械的要因（圧迫、ずれ、摩擦、粘着剤の着脱など）、化学的要因（便、尿、滲出液など）、感染、アレルギー、薬物治療、放射線治療、加齢などの皮膚が障害される危険因子がある状態の事である。
＜看護計画＞
疾患：
既往歴：
治療内容：
目標
皮膚を正常に保つ事ができる
皮膚障害が起きない
O-P
1.疾患、治療内容
2.既往歴
3.感染症の有無
4.アレルギーの有無
5.検査データ（TP、 Alb、 WBC、CRP、IgEなど）
6.皮膚の状態（正常、発赤、腫脹、びらん、水疱、潰瘍、湿疹、丘疹､ 乾燥、落層、湿潤、浸軟、肥厚など）
7.発汗の有無、程度
8.循環障害の有無（冷感、チアノーゼ、浮腫）
9.滲出液の有無（色、量、粘度、臭い）
10.皮膚障害に伴う症状の有無（掻痒感、疼痛、熱感など）
11.被覆剤やテープの使用の有無、種類
12.医療関連機器の使用の有無、固定の状況
13.食事摂取量、哺乳量
14.排尿状況、失禁の有無と程度
15.排便状況、失禁の有無と程度
16.患児と家族の疾患や治療に対する理解力
17.患児と家族の疾患や治療に対する受け止め方
18.患児と家族が不安に思っていること
19.セルフマネジメント状況
20.生活状況
-1日の過ごし方
-自宅・地域の環境
-通学状況
21.家族のサポートの有無、支援状況
-養育者の年齢、認知力、理解力
-家族構成、年齢、キーパーソン
-家族の健康状態
-患児の疾患が家族に及ぼす影響
-家族の判断能力、対応能力
-家庭の経済状況
22.ソーシャルサポート（社会的支援）の活用状況
-情緒的サポート：共感や愛情の提供
-道具的サポート：形のある物やサービスの提供
-情報的サポート：問題の解決に必要なアドバイスや情報の提供
-評価的サポート：肯定的な評価の提供
T-P
1.皮膚の状態を観察し、皮膚障害の原因を検討する
2.定期的に皮膚障害のリスク評価を行う
3.必要な栄養が取れる様に捕食を検討する
4.シーツにシワができない様に環境整備を行う
5.必要時、体位変換を介助する
6.循環を良くするため、保温に努める
7.頸部、腋窩、陰部や臀部などが湿潤している場合、清潔を保つために洗浄や清拭を行う
8.皮膚が密着する部位は通気性を良くして乾燥させる（状況によってリント布の使用を検討する）
9.カテーテルやルートなどが皮膚に直接当たらない様にガーゼやタオルを使って保護する
10.便失禁や尿失禁がある場合、すみやかに交換する
11.排泄ケアや陰部洗浄を行う際はこすらずに優しく拭き取る
12.排泄物による皮膚障害がある場合、撥水性クリームやオイルの使用を検討する
13.被覆材やテープの固定は可能な限り同一部位を避ける様に貼る
14.脆弱な皮膚の場合、剥離刺激を低減するために皮膜スプレーの使用を検討する
15.被覆材やテープを剥がす時は､愛護的に行う
16.皮膚保護のための保湿剤やドレッシング材の使用を検討する
17.掻痒感がある部位を冷やす
18.皮膚乾燥や痒感の強い場合、保湿クリームやオイルの使用を検討する（ 時、 時、 時）
19.皮膚乾燥や痒感の強い場合、医師指示の軟膏を塗布する（ 時、 時、 時）
20.浮腫がある場合、ローションなどを使用して皮膚を保湿・保護する（ 時、 時、 時）
21.医療関連機器を使用している場合、毎日皮膚のチェックを行う
22.医療関連機器を使用している場合、固定位置を変更したり持ち上げ固定などの対応を行う
23.ソーシャルサポート（社会的支援）を紹介する
E-P
1.毎日、皮膚観察を行う必要性を説明する
2.身体を清潔にする必要性を説明する
3.家族に、乳児や幼児前期はオムツかぶれなどの皮膚障害を起こしやすいため、尿や便による汚染はできる限り早く取り除く様に説明する
4.皮膚はこすらないで泡を5分程度のせるだけで十分に洗浄効果がある事を説明する
5.泡は十分に洗い流し、保湿クリームなどをたっぷり塗って乾燥予防に努める事を説明する
6.家族に衣類や下着は肌触りが良く、通気性が良い物を選択する様に説明する（綿など）
7.患児に掻痒感がある時は爪で引っ搔かずに手のひらで軽くたたく様に説明する
8.ソーシャルサポート（社会的支援）の活用方法について説明する
