【アセスメントの視点】あっという間にすぐ書ける!頻尿のらくらくアセスメント

症状別アセスメント

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頻尿を評価する領域

ゴードンの機能的健康パターン:排泄パターン
ヘンダーソンの14の基本的欲求:身体の老廃物を排泄する

頻尿とは

頻尿とは、排尿回数が多い状態を言う。一般的に日中の排尿回数が8回以上の場合を指すが、回数には個人差があるため一概には決められない。また、「尿が近い」と感じ、日常生活に支障を来している場合も頻尿と捉えられる。

夜間頻尿とは、夜間に1回以上排尿のために起きる状態を言うが、臨床的には2回以上で問題とされることが多い。

頻尿の分類
頻尿は、「多尿による頻尿」と「膀胱容量の減少や膀胱の過敏性亢進による頻尿」の2つに大別される。
・多尿による頻尿:1日の総尿量の増加(一般的に2500~3000mL/日以上)に伴い排尿回数が増える状態。
・膀胱容量の減少や膀胱の過敏性亢進による頻尿:膀胱の容量が物理的に減少し尿を溜められない、または尿が少ししか溜まっていなくても強い尿意を感じることで排尿回数が増える状態。

排尿のしくみについては、以下を参照してください。
排尿はどのような仕組みで行われるの? 看護roo!
排尿障害に関するQ&A 看護roo!
・排尿にはどんな神経が関係しているの?
・3つの神経と排尿との関係は?

頻尿に必須の情報収集項目

頻尿の原因

排尿状況、排尿状況の変化

排尿時の自覚症状(排尿時痛、尿意切迫感、残尿感、血尿など)

排尿日誌(飲水量、尿量、性状)

体重の変化

バイタルサイン

ADL

意識レベル

認知機能

服薬状況

頻尿の随伴症状の有無と程度(尿失禁、陰部のびらん、失禁関連皮膚炎(IAD)、不眠、不安、社会的孤立など)

頻尿に関する検査データ(尿検査(尿蛋白、尿糖、尿潜血、尿沈渣など)、尿培養検査、血液検査(BUN、クレアチニン、血糖、HbA1c、PSAなど)、残尿測定、腹部超音波エコーなど)

頻尿に対する治療の有無(薬物療法、膀胱訓練などのリハビリテーション、排尿管理、生活指導など)

頻尿に対する治療の効果

頻尿に対する患者や家族の反応

頻尿のアセスメント定型文

アセスメントの基本的な流れと書き方

アセスメントの基本的な流れと書き方は次のようになります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。

2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。

3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により
【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

作成の方法

・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。

1.患者の状態の判断

■患者の状態
Aさんは【いつから】、【頻尿が始まった時の状況を記入】となり、【頻尿が生じてから現在までの経過を記入】。現在は【頻尿の詳しい状況を記入】である。

検査データは【異常な検査データ、画像などの結果を記入】である。

■介入の有無
頻尿に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われている。

頻尿に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分ではない。

頻尿に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。

■患者・家族の思い、認識
Aさん(Aさんの家族)は頻尿について【患者の反応(家族の反応)】と【話している、認識している】。

■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
以上の情報から、頻尿とそれに伴う弊害が認められる現在の状況は適切な状態とは言えない。

(ヘンダーソンの場合)
以上の情報から、頻尿とそれに伴う弊害が認められる現在の状況は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)

2.根拠の記載

■大脳レベルの障害による頻尿

【脳出血、脳梗塞、脳炎、脳腫瘍、パーキンソン病、多系統萎縮症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など】により、大脳の上位排尿中枢から脊髄中枢の下位排尿中枢に至る抑制経路が障害されると排尿の抑制が失われる。これにより少量の尿の貯留でも排尿筋が不随意に収縮(無抑制収縮)して強い尿意切迫感が生じる。また、神経障害により排尿筋の収縮が十分に行われずに残尿が発生しやすくなる。残尿があると膀胱に新たに溜められる尿量が減るため、少量の尿でもすぐに膀胱内圧が上昇して尿意を感じやすくなる。この頻尿はこれらの機序により生じている。

■脊髄レベルの障害による頻尿

【脊髄梗塞、脊髄損傷、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、二分脊椎、多発性硬化症など】により頚髄神経から脊髄中枢の下位排尿中枢に至る抑制経路が障害されると少量の尿の貯留でも排尿筋が強く収縮して尿意切迫感が生じる。一方で、外尿道括約筋が過剰に収縮してしまう排尿筋括約筋協調不全が起こり排尿困難となる。これにより膀胱に尿が溜まり膀胱内圧が高まると【反射性失禁、溢流性失禁】が生じるが、失禁してもすべて排出されずに多くの尿が膀胱内に残るため残尿が発生する。残尿があると膀胱に新たに溜められる尿量が減るため、少量の尿でもすぐに膀胱内圧が上昇して尿意を感じやすくなる。この頻尿はこれらの機序により生じている。

※運動神経とともに感覚神経も障害されている場合は、尿意切迫感を自覚できないことがあります。また、障害の程度により自律神経過反射が出現することがあります。
※反射性失禁とは、膀胱に尿が溜まり膀胱内圧が高まると脊髄反射が起きて生じる失禁のことを言います。
※溢流性失禁とは、外尿道括約筋の過剰な収縮により残尿が増加し、膀胱過伸展によって尿があふれ出てくる失禁を言います。

■右心不全(うっ血性心不全)による夜間頻尿

右心不全(うっ血性心不全)による右心系のポンプ機能の低下により心拍出量が低下し、腎血流量が低下するため日中は尿の生成が減少する。また、静脈のうっ血と重力の影響で還流障害が起きて下半身に水分が貯留し、浮腫が生じる。夜間、臥床時に重力の影響がなくなると下肢に貯留していた水分が血管内に戻るため循環血液量が増加して尿量が増える。また、循環血液量の増加により心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)の分泌が亢進して尿の生成が促進される。この夜間頻尿はこれらの機序により生じている。

その他の根拠一覧

■膀胱、尿道の炎症による頻尿
■間質性膀胱炎による頻尿
■膀胱結石による頻尿
■膀胱がんによる頻尿
■低コンプライアンス膀胱(萎縮膀胱)による頻尿
■前立腺炎による頻尿
■前立肥大症による頻尿
■膀胱子宮内膜症による頻尿
■子宮筋腫による頻尿
■子宮頚がんによる頻尿
■糖尿病(高血糖症状)による頻尿
■糖尿病(糖尿病神経障害)による頻尿
■睡眠時無呼吸症候群による夜間頻尿
■利尿薬による頻尿
■SGLT2阻害薬による頻尿
■カルシウム拮抗薬による夜間頻尿
■抗精神病薬、三環系抗うつ薬による頻尿
■低温環境、寒冷刺激、体温低下による頻尿
■加齢による頻尿
■女性ホルモン(エストロゲン)の欠乏による頻尿
■骨盤臓器脱、膀胱下垂による頻尿
■過剰な水分摂取による頻尿
■カフェインの過剰摂取による頻尿
■アルコールの摂取による頻尿
■精神・心理的要因による頻尿

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