【アセスメントの視点】あっという間にすぐ書ける!痩せ・るい痩のらくらくアセスメント

症状別アセスメント

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痩せ・るい痩を評価する領域

ゴードンの機能的健康パターン:栄養-代謝パターン
ヘンダーソンの14の基本的欲求:適切に飲食する

痩せ・るい痩とは

痩せとは、脂肪や筋肉量が低下している特徴を持ち、体重が減少している状態を言う。(BMI 18.5未満)

痩せは、エネルギー摂取量がエネルギー消費量を下回り続けたときに生じる。この状態が続くと、はじめに肝臓に貯蔵されているグリコーゲンが分解され、血糖として全身に供給される。グリコーゲンが枯渇すると、次に脂肪とタンパク質が分解され、徐々に体重が減少して慢性的な栄養不足による「るい痩」となる。

るい痩とは、慢性的な栄養不足により病的に痩せた状態のことを言う。
るい痩の診断基準として以下の2つがある。
・標準体重を20%以上下回る
・体重が6ヶ月以内に10%以上減少する

日本では、痩せ・るい痩の判定として以下の基準が採用されている。
・痩せ:BMI 18.5未満
・るい痩:BMI 17以下

痩せの分類
痩せには単純性痩せと症候性痩せの2つがある。
・単純性痩せ:身体機能に異常がなく、主に体質による痩せの状態。
・症候性痩せ:明らかな原因による痩せの状態。原因はエネルギー摂取不足と消費されるエネルギーの増加に分かれる。

痩せ・るい痩に必須の情報収集項目

家族歴

痩せ・るい痩が起こる原因や誘因

痩せ始めた時期

痩せ始めてから現在までの経過

体重の変化、体重減少の速度

BMI

体脂肪率、筋肉量、皮下脂肪の厚さ

痩せ・るい痩の随伴症状の有無と程度(食欲低下、体重減少、筋力低下、骨の突出、皮膚の乾燥、粘膜の炎症、易疲労感、倦怠感、めまい・ふらつき、月経異常、ボディイメージの混乱、自尊心低下など)

痩せ・るい痩の原因疾患の特定に関する検査データ(内分泌機能検査、消化管機能検査、尿検査、便検査、胸部レントゲン検査、腹部レントゲン検査、心理検査など)

全身状態の評価に関する検査データ(赤血球(RBC)、白血球(WBC)、血小板(Plt)、アルブミン(Alb)、総蛋白(TP)、電解質、肝機能、腎機能、炎症反応(CRP)など))

口腔内の状況

嚥下状況

食習慣、嗜好

身体活動レベル

睡眠状況

服薬状況

ストレス、心理状態

経済状況、生活環境

痩せ・るい痩に対する治療の有無(食事療法、薬物療法、精神・心理療法など)

痩せ・るい痩に対する治療の効果

痩せ・るい痩に対する患者や家族の反応

痩せ・るい痩のアセスメント定型文

アセスメントの基本的な流れと書き方

アセスメントの基本的な流れと書き方は次のようになります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。

2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。

3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により
【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

作成の方法

・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。

アセスメント作成時の注意点

定型文をそのまま記入する際は、るい痩の診断基準に応じて痩せかるい痩かを選択して記入してください。

痩せの場合:Aさんは2025年8月から、痩せが出現し~…。
るい痩の場合:Aさんは2025年8月から、るい痩が出現し~…。

1.患者の状態の判断

■患者の状態
Aさんは【いつから】、【体重が減少し始めた時の状況を記入】となり、【体重が減少してから現在までの経過を記入】。現在は【痩せ・るい痩の詳しい状況を記入】である。

また、痩せ・るい痩とともに【痩せ・るい痩に関連した合併症を記入】が生じている。

検査データは【異常な検査データ、画像などの結果を記入】である。

■介入の有無
痩せ・るい痩に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われている。

痩せ・るい痩に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分ではない。

痩せ・るい痩に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。

■患者・家族の思い、認識
Aさん(Aさんの家族)は痩せ・るい痩について【患者の反応(家族の反応)】と【話している、認識している】。

■痩せ・るい痩の分類の判断
この痩せ・るい痩は【痩せ・るい痩の原因】から単純性痩せである。

この痩せ・るい痩は【痩せ・るい痩の原因疾患の特定に関する検査データ】から【原因疾患】による【エネルギー摂取不足、消費されるエネルギーの増加】による症候性痩せである。

■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
以上の情報から、痩せ・るい痩に伴う弊害や合併症が認められる現在の状況は適切な状態とは言えない。

(ヘンダーソンの場合)
以上の情報から、痩せ・るい痩に伴う弊害や合併症が認められる現在の状況は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)

2.根拠の記載

■視床下部の障害による痩せ・るい痩

【視床下部領域を含む脳出血、視床下部領域を含む脳梗塞、視床下部腫瘍、脱髄性疾患、放射線治療による二次障害、頭部外傷など】により摂食中枢が障害されると食欲が低下または失われ、食事摂取量が減少する。また、【原因疾患】による炎症反応により、たんぱく質の分解が促進される。さらに自律神経の乱れによる交感神経優位や内分泌の異常が基礎代謝を亢進させ、消費エネルギー量が増大する。これらにより、エネルギーおよびたんぱく質の摂取量がエネルギー消費量を大きく下回ると、体内の脂肪や筋肉などの組織が分解され、体重が著しく減少する。この痩せ・るい痩はこれらの機序により生じている。

■脳疾患、神経疾患、口腔疾患による痩せ・るい痩

【脳血管疾患の後遺症(嚥下障害)、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、重症筋無力症、口腔内の乾燥(ドライマウス)、口腔がん、義歯不適合など】により摂食・嚥下機能が障害されると、【咀嚼困難、嚥下困難、食事に時間を要すること、誤嚥リスクによる摂取の回避など】により食事摂取量が減少する。これにより、エネルギーおよびたんぱく質の摂取量がエネルギー消費量を大きく下回ると、体内の脂肪や筋肉などの組織が分解され、体重が著しく減少する。この痩せ・るい痩はこれらの機序により生じている。

※口腔がんには、「食事摂取量が減少する。」のあとに「また、口腔がんによる慢性的な炎症反応が、たんぱく質の分解の促進や基礎代謝の亢進を引き起こす。」を追加してください。

※筋萎縮性側索硬化症(ALS)には、「食事摂取量が減少する。」のあとに「また、筋萎縮性側索硬化症(ALS)では全身性の炎症反応や代謝亢進により、たんぱく質の分解が促進される。」を追加してください。

■慢性呼吸器疾患による痩せ・るい痩

【慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺がん】により換気が障害されて、呼吸に対する負荷が増大するためエネルギー消費量が増大する。また、慢性的な炎症反応がたんぱく質の分解の促進や基礎代謝の亢進を引き起こす。さらに、呼吸困難や疲労などの症状により食事摂取量が減少する。これらにより、エネルギー消費量がエネルギーおよびたんぱく質の摂取量を大きく上回ると、体内の脂肪や筋肉などの組織が分解され、体重が著しく減少する。この痩せ・るい痩はこれらの機序により生じている。

その他の根拠一覧

■慢性心不全による痩せ・るい痩
■食道疾患による痩せ・るい痩
■胃の疾患による痩せ・るい痩
■肝疾患による痩せ・るい痩
■小腸の疾患による痩せ・るい痩
■過敏性腸症候群(IBS)による痩せ・るい痩
■慢性腎不全(末期)による痩せ・るい痩
■進行したがん(悪液質)による痩せ・るい痩
■1型糖尿病による痩せ・るい痩
■2型糖尿病(血糖コントロール不良)による痩せ・るい痩
■甲状腺機能亢進症(バセドウ病)による痩せ・るい痩
■副腎皮質機能低下症による痩せ・るい痩
■褐色細胞腫による痩せ・るい痩
■全身性の炎症反応による瘦せ・るい瘦
■妊娠悪阻による痩せ・るい痩
■食事要因による痩せ・るい痩
■急激なストレスによる痩せ・るい痩
■慢性的なストレスによる痩せ・るい痩
■精神疾患による痩せ・るい痩

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