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食欲不振を評価する領域
ゴードンの機能的健康パターン:栄養-代謝パターン
ヘンダーソンの14の基本的欲求:適切に飲食する
食欲不振とは
食欲不振とは、食欲が低下または消失し、健康時と比較して食物摂取量が明らかに減少している状態を言う。
食欲は視床下部にある摂食中枢および満腹中枢により調節されている。摂食中枢は視床下部の外側野に、満腹中枢は視床下部の腹内側核に位置し、これら2つの中枢のバランスによって調節される。
視床下部の外側野にある摂食中枢
・刺激されると空腹感および食欲が亢進する
・破壊されると食欲が減退する
視床下部の腹内側核にある満腹中枢
・刺激されると食欲が低下する
・破壊されると満腹感が得られなくなり多食になる
食欲に影響を及ぼす因子には、以下のようなものがある。
・身体的要因:体調不良、ホルモンバランスの乱れ、代謝異常、電解質などの体液成分の変動が食欲に影響する。これらの変動は視床下部の摂食中枢や満腹中枢の働きを乱すことがある。
・感覚要因:視覚、嗅覚、味覚、聴覚、温度感覚などの感覚刺激が食欲の増減に関与する。美味しそうな見た目や香りは食欲を促進し、不快な刺激は食欲を抑制する。
・心理・社会的要因:ストレスや環境の変化、対人関係などの心理的・社会的な要因が食欲に大きな影響を及ぼす。これらの因子が増減すると、食欲不振を引き起こすことがある。
・生活習慣要因:飲酒や喫煙が食欲に影響を与える。過度の飲酒や喫煙は味覚障害や神経機能の変化を通じて食欲低下の原因となることがある。
これらの因子が増減すると、視床下部の摂食中枢および満腹中枢の働きが乱れ、食欲不振を引き起こす可能性がある。
食欲不振に必須の情報収集項目
食欲不振が起こる原因や誘因
食欲不振が始まった時期(食欲不振を自覚した時期)
食欲不振が始まってから現在までの経過
食欲不振が起こるタイミング
空腹感の有無
食事摂取量
食事摂取時間
食欲の程度
食欲不振の随伴症状の有無と程度(体力低下、栄養状態の悪化、悪心・嘔吐、脱水、倦怠感、血圧低下、めまい、ふらつき、脱力感など)
口腔内の状況
嚥下状況
嗜好の有無
飲酒、喫煙の有無
ストレスの有無
生活リズムの乱れの有無
睡眠状況
内服薬
サプリメント使用の有無
食欲不振に関する検査データ(血液検査(栄養に関するもの、電解質)、尿検査、便検査、胸・腹部レントゲン、腹部超音波、心理検査など)
食欲不振に対する治療の効果
食欲不振に対する患者や家族の反応
食欲不振のアセスメント定型文
アセスメントの基本的な流れと書き方
アセスメントの基本的な流れと書き方は次のようになります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。
2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。
3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。
現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。
4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により
【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。
作成の方法
・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。
1.患者の状態の判断
■患者の状態
Aさんは【いつから】、【食欲不振が始まった時期(食欲不振を自覚した時期)の状況を記入】となり、【食欲不振が生じてから現在までの経過を記入】。現在は【食欲不振の詳しい状況を記入】である。
検査データは【異常な検査データ、画像などの結果を記入】である。
■介入の有無
食欲不振に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われている。
食欲不振に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分ではない。
食欲不振に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。
■患者・家族の思い、認識
Aさん(Aさんの家族)は食欲不振について【患者の反応(家族の反応)】と【話している、認識している】。
■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
以上の情報から、食欲不振および随伴症状が認められる現在の状況は、適切な状態とは言えない。
(ヘンダーソンの場合)
以上の情報から、食欲不振および随伴症状が認められる現在の状況は、異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)
2.根拠の記載
■疲労、睡眠不足、不規則な生活習慣による食欲不振
【疲労、睡眠不足、不規則な生活習慣など】では、自律神経のバランスが乱れて副交感神経の働きが抑制されることにより腸蠕動運動や消化液の分泌が低下する。さらに、エネルギー消費量が低下して摂食中枢への刺激が減少する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■過度の安静、運動不足による食欲不振
【過度の安静、運動不足】では、消化管機能が低下して消化管の内容物が停滞する。これに伴い消化管ホルモンが分泌されて、迷走神経を介して満腹中枢を刺激すると考えられている。さらに、自律神経のバランスが乱れて腸蠕動運動や消化管分泌機能が低下する。加えてエネルギー消費量が低下して摂食中枢への刺激が減少する、抑うつや便秘を引き起こすなど様々な変化が生じる。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■便秘による食欲不振
便秘では、腸管内に便が停滞し、腸管を機械的に刺激することによりうっ血や腸管浮腫が起こって腸蠕動運動が低下する。また、腸管の膨満や内容物の停滞により分泌される消化管ホルモンが迷走神経を介して満腹中枢を刺激すると考えられている。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■疼痛や不快感による食欲不振
【疼痛や不快感など】の刺激により交感神経が優位となると、大脳辺縁系を介して視床下部の満腹中枢が刺激されて食欲が抑制される。また、交感神経の活性化により相対的に副交感神経の働きが抑制されて腸蠕動運動や消化液の分泌が低下する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■身体機能の障害に伴うストレスによる食欲不振
この食欲不振は、【嚥下障害、上肢の麻痺、姿勢が保持できないことなど】により、食事をスムーズに行えず、食事をすること自体がストレスとなることで生じている。
■身体機能の障害に伴う食事時間の延長による食欲不振
この食欲不振は、【嚥下障害、上肢の麻痺、姿勢が保持できないことなど】により食事摂取に時間がかかり、必要な量を食べる前に満腹感が得られることで生じている。
■発熱による食欲不振
発熱時にはホメオスターシス(恒常性維持)が障害された際の防御反応として、身体活動を抑制してエネルギーの温存と回復を促すと考えられている。発熱時に産生されるサイトカインなどの発熱物質は消化管機能を抑制するとともに視床下部の摂食中枢に対して抑制的に作用する。また、発熱による代謝亢進や倦怠感も食欲減退を引き起こす。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■脳疾患による食欲不振
この食欲不振は、【脳出血、脳腫瘍、髄膜炎など】により頭蓋内圧が亢進し満腹中枢を機械的に刺激すること、炎症性サイトカインの産生によって消化管機能を抑制するとともに視床下部の摂食中枢に対して抑制的に作用することで生じている。
※視床下部の外側野にある摂食中枢が侵食・破壊されたと考えられる場合、上記に加えて「摂食中枢が侵食および破壊されたこと」を追加してください。
■右心不全による食欲不振
右心不全により体循環血液量が増大すると、内臓器官にうっ血や腸管浮腫を来し、腸蠕動運動が低下する。また、腸管のうっ血や腸管浮腫により分泌される消化管ホルモンが迷走神経を介して満腹中枢を刺激すると考えられている。さらに、右心不全に伴う全身倦怠感や消化器症状も食欲を減退させる。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■左心不全による食欲不振
左心不全により肺うっ血が起こると、呼吸困難や倦怠感が生じる。これらにより食事摂取が困難になり食欲を減退させる。また、心拍出量の低下により消化管への血流が減少することで、消化管機能が低下する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■急性肺疾患による食欲不振
【肺炎、肺結核、膿胸など】により呼吸困難が生じることで食事摂取が困難になり食欲が減退する。また、炎症性サイトカインが消化管機能を抑制するとともに視床下部の摂食中枢に対して抑制的に作用する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■慢性肺疾患による食欲不振
【COPD、肺癌、間質性肺疾患、肺高血圧症など】による持続する呼吸困難により食事摂取が困難となり食欲が減退する。また、慢性的な低酸素状態により消化管への血流が低下し、消化管機能が低下する。さらに、慢性炎症に伴い産生された炎症性サイトカインが消化管機能を抑制するとともに視床下部の摂食中枢に対して抑制的に作用する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■口腔疾患による食欲不振
この食欲不振は、【口内炎、歯痛、舌炎、舌がんなど】による口腔内の【疼痛、不快感、咀嚼困難、嚥下困難、味覚障害】により生じている。
■食道炎による食欲不振
食道炎では、嚥下時の不快感や疼痛、食物通過障害による苦痛が生じて、食事をすること自体がストレスになることがある。また、胸やけや喉の違和感、呑酸なども食欲低下の要因となる。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■食道アカラシアによる食欲不振
食道アカラシアでは、嚥下時の不快感や疼痛、食物通過障害による苦痛が生じて、食事をすること自体がストレスになることがある。また、下部食道括約筋の弛緩不全により食物が停滞して生じる満腹感や嘔気などの不快症状が加わり、食欲低下の要因となる。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■胃疾患による食欲不振
【胃炎、胃潰瘍、胃がんなど】では、胃に食物が入り胃酸が分泌されると炎症や潰瘍を形成した部位を刺激して疼痛が生じる。これにより食事をすること自体がストレスになることがある。また、胃運動機能の低下や胃内容物の停滞により胃が拡張し、迷走神経を介して満腹中枢を刺激すると考えられている。加えて、胃内容物停滞や炎症に伴う上腹部不快感、腹部膨満感、腹痛、嘔気・嘔吐などを引き起こしさらに食欲を減退させる。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■十二指腸潰瘍による食欲不振
十二指腸潰瘍では、空腹時に分泌された胃酸が炎症や潰瘍を形成した部位を刺激して疼痛が生じる。また、炎症に伴う上腹部不快感、腹部膨満感、腹痛、嘔気・嘔吐などを引き起こしさらに食欲を減退させる。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■肝疾患による食欲不振
【肝炎、肝硬変、肝がんなど】では、胆汁酸分泌の低下による脂肪吸収不良や腹水・肝腫大による胃の圧迫、全身倦怠感などの症状が生じ、食欲が減退する。また、炎症により産生されたサイトカインが消化管機能を抑制するとともに視床下部の摂食中枢に対して抑制的に作用する。さらに、肝機能が低下し、体内のアンモニアや代謝産物など毒素の解毒が追い付かなくなり、全身への毒性作用が強まる。この結果、中枢神経や自律神経が障害されて腸蠕動運動や消化管分泌機能が低下する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■胆嚢疾患、胆道疾患による食欲不振
【胆嚢炎、胆道炎、胆管炎、胆嚢がん、胆道がん、胆管がんなど】では、胆汁うっ滞による消化吸収障害や腹部膨満感、腹痛、黄疸などの症状が生じ、食欲が減退する。また、炎症により産生されたサイトカインが消化管機能を抑制するとともに視床下部の摂食中枢に対して抑制的に作用する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
※胆嚢疾患、胆道疾患に伴う肝機能の低下が見られる場合、上記に加えて以下を追加してください。
「加えて、二次的に肝機能が低下し、体内のアンモニアや代謝産物など毒素の解毒が追い付かなくなり、全身への毒性作用が強まる。この結果、中枢神経や自律神経が障害されて腸蠕動運動や消化管分泌機能がさらに低下する。」
■膵臓疾患による食欲不振
【膵炎、膵がんなど】では、膵臓からの消化酵素分泌低下による消化・吸収不良、腹痛、腹部膨満感、嘔気・嘔吐などの症状が生じ、食欲が減退する。また、炎症により産生されたサイトカインが消化管機能を抑制するとともに視床下部の摂食中枢に対して抑制的に作用する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
※膵臓疾患により胆汁うっ滞が見られる場合、上記に加えて以下を追加してください。
「また、胆汁うっ滞による消化吸収障害や腹部膨満感、腹痛、黄疸なども食欲不振の要因となる。」
■腸の炎症による食欲不振
【小腸炎、大腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸がんなど】では、腸の炎症による下腹部不快感、腹部膨満感、腹痛などの症状が生じ、食欲が減退する。また、腸管が機械的に刺激されることによりうっ血や腸管浮腫を来し、腸蠕動運動が低下する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■腸閉塞による食欲不振
腸閉塞では、腸の閉塞による腹部膨満感や腹痛などの症状が生じ、食欲が減退する。また、腸管が機械的に刺激されることによりうっ血や腸管浮腫を来し、腸蠕動運動が低下する。加えて、腸管の膨満や内容物の停滞により分泌される消化管ホルモンが迷走神経を介して満腹中枢を刺激すると考えられている。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■腎不全による食欲不振
腎不全では、糸球体の濾過機能が低下することで尿毒素などの代謝産物が血中に蓄積し、視床下部の摂食中枢を抑制する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
※腎不全に伴う尿毒症が見られる場合、上記に加えて以下を追加してください。
「また、尿毒症に伴い悪心・嘔吐、腸蠕動運動の低下などが生じ、さらに食欲が減退する。」
■ネフローゼ症候群による食欲不振
ネフローゼ症候群では、糸球体基底膜の透過性亢進によりタンパク質が尿と一緒に排泄される。これにより低アルブミン血症となって全身性の浮腫が生じるとともに腸管浮腫や腹部膨満感、倦怠感などが起きて食欲が減退する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■甲状腺機能低下症による食欲不振
甲状腺機能低下症では、甲状腺ホルモンの分泌低下により消化管の運動が低下する。また、全身の基礎代謝が低下して摂食中枢への刺激が減少する。さらに基礎代謝の低下に伴い、疲労感、気力低下、抑うつ傾向が生じて食欲をさらに減退させる。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■副腎皮質機能低下症による食欲不振
副腎皮質機能低下症では、副腎皮質ホルモンの分泌低下によるコルチゾールの不足により、摂食中枢への刺激が減少して食欲が減退する。加えて、コルチゾール不足により腸蠕動運動が低下するとともに悪心・嘔吐、腹痛などの症状が生じて食欲をさらに減退させる。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■妊娠による食欲不振
妊娠では、エストロゲンやプロゲステロン、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)などのホルモンが急激に増加し、つわり症状、妊娠悪阻が引き起こされる。これにより悪心・嘔吐、胃部不快感などの症状が生じて食欲を減退させる。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■放射線宿酔による食欲不振
放射線治療では、放射線によって腸管粘膜が傷害されて放射線腸炎による悪心・嘔吐が生じることで食欲が減退する。また、腸炎に伴い産生されたサイトカインが消化管機能を抑制するとともに視床下部の摂食中枢に対して抑制的に作用する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■不適切な環境による食欲不振
この食欲不振は、【悪臭、騒音、照明など】により食欲が減退しており、適切な食事環境が整っていないことで生じている。
■環境温度の上昇による食欲不振
環境温度(室温や気温など)の上昇により体温が上昇すると、体温を下げようと体温中枢が働き交感神経が優位になる。これに伴い視床下部の満腹中枢が刺激されて食欲が抑制される。また、交感神経の活性化により相対的に副交感神経の働きが抑制されて腸蠕動運動や消化液の分泌が低下する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■嗜好や個別性に合わない食事環境による食欲不振
この食欲不振は、【食事内容、食事量、食事摂取時間】がAさんの【嗜好、食べられる量、摂取時間】と一致しておらず、食事に対する抵抗感や嫌悪感があることで生じている。
■不適切な介助方法による食欲不振
この食欲不振は、【不適切な介助方法】により食事摂取に時間がかかり、必要な量を食べる前に満腹感が得られることで生じている。
■食事環境や介助がストレスになることによる食欲不振
この食欲不振は、不適切な【食事内容、食事量、食事摂取時間、食事の介助方法】により食事をすること自体がストレスとなり生じている。
■ストレスによる食欲不振
ストレスにより交感神経が優位となると、大脳辺縁系を介して視床下部の満腹中枢が刺激されて食欲が抑制される。また、交感神経の活性化により相対的に副交感神経の働きが抑制されて腸蠕動運動や消化液の分泌が低下する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■精神症状(うつ病、神経性食思不振症、統合失調症など)による食欲不振
【うつ病、神経性食思不振症、統合失調症など】の精神症状では、視床下部の摂食中枢の機能が低下してセロトニンやストレスホルモンなどの影響で食欲が抑制される。また、交感神経優位となることで副交感神経の働きが低下し、腸蠕動運動や消化液の分泌が抑制される。加えて、疲労感、気力低下、抑うつ傾向などの症状が食欲をさらに減退させる。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■精神症状(妄想)による食欲不振
この食欲不振は、Aさんが【妄想の内容】と話していることから、【貧困、心気、被害、罪業、関係、誇大】妄想による食事に対する【抵抗感、恐怖感】があることで生じている。
■有害物質による食欲不振
【ニコチン、アルコールなど】は胃粘膜を刺激することで胃部不快感や悪心などを引き起こし、消化管機能を低下させる。また、摂食中枢に対して抑制的に作用する。さらには、交感神経に作用して交感神経が優位になると腸蠕動運動や消化管分泌機能が低下する。加えて、肝臓での解毒が追い付かずに血中濃度が上昇することで全身への毒性作用が強まり中枢神経や交感神経系がさらに障害される。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■薬剤の副作用(消化管粘膜障害)による食欲不振
この食欲不振は、【NSAIDs、ビスホスホネート製剤、鉄剤】が胃粘膜を刺激することで胃部不快感や悪心などを引き起こし、消化管機能を低下させることで生じている。
■薬剤の副作用(中枢の化学受容器引金帯(CTZ)刺激)による食欲不振
【オピオイド、抗がん剤、SSRI、ジギタリス製剤】が化学受容器引金帯(CTZ)を介して嘔吐中枢を刺激して嘔吐を誘発する。これに伴い食欲が減退する。この食欲不振はこれらの機序により生じている。
■薬剤の副作用(自律神経機能の乱れによる食欲不振
この食欲不振は、【抗コリン薬、オピオイド】により副交感神経の働きが抑制されて腸蠕動運動や消化液の分泌が低下することで生じている。
■薬剤の副作用(味覚障害)による食欲不振
この食欲不振は、【苦みのある薬剤、ACE阻害薬】により味覚が障害されて食欲が減退することで生じている。
■ビタミン欠乏による食欲不振
この食欲不振は、ビタミン欠乏により代謝や内分泌機能が低下することで生じている。
■亜鉛欠乏による食欲不振
この食欲不振は、亜鉛欠乏による味覚障害により生じている。
3.実在型問題の記載
■食欲低下
現在、食欲低下により【食欲不振による影響を記入】などが見られ身体(心身)に様々な影響を及ぼしている。このため食欲低下の看護問題を挙げる。
■随伴症状(実在型)
体力低下
現在、食欲不振に伴う体力低下によりAさんに必要な活動を行えておらず、活動耐性が低下している。このため活動耐性低下の看護問題を挙げる。
現在、食欲不振に伴う体力低下により日常生活動作(ADL)の【ADLの中で出来ていないことを記入】を行えていない。このためセルフケア不足の看護問題を挙げる。
現在、食欲不振に伴う体力低下により【学校、仕事などの社会活動ができていない状況を記入】であり、これまでの(Aさんが思う)ような社会活動ができていない。このため社会的孤立の看護問題を挙げる。
栄養状態の悪化
現在、食欲不振に伴い体重減少が見られている。また、【BMI、栄養に関する異常な検査データを記入】から低栄養状態であると言える。このため栄養摂取不足、栄養バランス異常の看護問題を挙げる。
悪心・嘔吐
現在、食欲不振に伴う悪心・嘔吐が見られ安楽が阻害されている。このため安楽障害:悪心・嘔吐の看護問題を挙げる。
脱水
現在、食欲不振に伴う脱水が見られている。このため脱水の看護問題を挙げる。
倦怠感
現在、食欲不振に伴う倦怠感が見られている。このため倦怠感の看護問題を挙げる。
血圧低下
現在、食欲不振に伴う血圧低下が見られている。このため血圧低下(低血圧)の看護問題を挙げる。
めまい
現在、食欲不振に伴うめまいが見られている。このため、めまいの看護問題を挙げる。
4.今後の見通し、リスク型問題の記載
■随伴症状(リスク型)
※実在型問題の記載にある随伴症状を以下のリスク型の文章にして記入すること。
現在、食欲不振の随伴症状として【随伴症状を記入】が見られている。【随伴症状】が悪化することにより【具体的な弊害の内容】が生じる可能性がある。このため【随伴症状参照】の看護問題を挙げる。
ふらつき、脱力感
現在、食欲不振に伴う【ふらつき、脱力感】により【活動、歩行】時にバランスが不安定な状態が見られている。このため【活動、歩行】時に転倒する可能性があり、身体損傷リスク状態:転倒転落の看護問題を挙げる。
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参考サイト
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胃食道逆流症(GERD)と逆流性食道炎 おなかの健康ドットコム
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