【アセスメントの視点】あっという間にすぐ書ける!咳嗽・痰のらくらくアセスメント

症状別アセスメント

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咳嗽・痰を評価する領域

ゴードンの機能的健康パターン:活動-運動パターン
ヘンダーソンの14の基本的欲求:正常に呼吸する

咳嗽・痰とは

咳嗽とは、気道内に侵入した異物や蓄積した過剰な分泌物などを除去するために生じる生理的防御反応のことを言う。

咳嗽反射とは、咳嗽が生じる一連の生理的反射機構のことを言う。咳嗽反射は、無意識に生じる不随意咳嗽反射と、意識的に行う随意咳嗽に分けられる。
・不随意咳嗽反射①(機械的、化学的刺激によるもの)
1.咽頭、喉頭、気管、気管支、胸膜、心膜、横隔膜、外耳道にある咳嗽の受容器に末梢刺激因子(異物、冷気、炎症産物など)の刺激が加わる。
2.刺激が求心性迷走神経などの感覚神経を介して延髄の咳嗽中枢に伝わり咳嗽中枢が興奮する。
3.咳嗽中枢からの命令が遠心性神経(横隔神経、肋間神経、迷走神経など)を通じて各効果器に伝えられる。
4.横隔膜、肋間筋、気管支平滑筋などが連動し、咳嗽運動が起こる。
5.咳嗽運動が以下のように行われる。
1)短く深い吸気が起こる。
2)一時的に声門が閉じ、胸腔内圧が上昇する。
3)呼吸筋が収縮し、気管や気管支が圧迫される。
4)急激に声門が開放され、圧縮された空気が爆発的に排出されることで異物や分泌物が外に押し出される。

・不随意咳嗽反射②(精神的な要因が関与するもの)
1.精神的な緊張や興奮により大脳皮質から無意識に咳嗽中枢への刺激が伝えられ、咳嗽が誘発される。
2.咳嗽中枢が興奮し、以降の反応は「不随意咳嗽反射①の3~5」と同様に進行する。

・随意咳嗽反射
1.自分の意思で咳嗽を起こすもので、大脳皮質から咳嗽中枢へ命令が伝えられ、咳嗽が誘発される。
2.咳嗽中枢が興奮し、以降の反応は「不随意咳嗽反射①の3~5」と同様に進行する。

咳嗽の分類
咳嗽には、「咳嗽が続いている期間」による分類と「咳嗽の性状(内容)」による分類がある。
・咳嗽が続いている期間による分類
1.急性咳嗽:発症から3週間未満の咳嗽
2.遷延性咳嗽:3~8週間にわたって続く咳嗽
3.慢性咳嗽:8週間以上持続する咳嗽

・咳嗽の内容による分類
1.乾性咳嗽:痰を伴わない咳嗽(空咳)
2.湿性咳嗽:痰を伴う咳嗽

痰(喀痰)とは、気管や気管支などの下気道から分泌され、主に咳によって体外に喀出される粘液性の分泌物の総称を言う。

喀出とは、肺や気道にたまった痰や異物を咳嗽などによって体外に排出することを言う。

痰の生成と自覚
正常な状態の気道では、気道粘膜が粘液の層(ムチン層)を作り、異物や細菌を線毛運動によって咽頭方向(口側)へ徐々に移送し、無意識のうちに嚥下している。しかし、気道に炎症や感染が生じると粘液の分泌量が増加し、線毛運動も低下するため、分泌物(痰)が気道内に貯留しやすくなる。この結果、分泌物(痰)が喀出されやすくなり、「痰がある」として自覚されるようになる。

痰の種類
1.泡沫性痰:泡立ったような白色または淡い色の痰
2.漿液性痰:さらさらした透明で水っぽい痰
3.粘液性痰:透明~白色で粘度がある痰
4.膿性痰:黄色や緑色で粘度が高く、濁った痰
5.粘液膿性痰:粘液性の痰と膿性の痰が混ざり、やや濁った粘り気のある痰
6.血痰:血液を多く含む痰
※血液が線状に混ざっている場合は血線、点状に混ざっている場合は血点と呼ぶ。

咳嗽・痰に必須の情報収集項目

咳嗽・痰が起こる原因や誘因

咳嗽・痰の増悪因子の有無(加齢、嚥下機能、体位、気道の乾燥、季節(特に冬期)、アレルギー、喫煙、粉塵、化学物質、大気汚染、呼吸器感染症、気道の閉塞、分泌物のうっ滞など)

咳嗽・痰の持続期間

咳嗽の種類(乾性咳嗽、湿性咳嗽、連続性、単発性、犬吠様咳嗽、百日咳様など)

咳嗽が起こるタイミング(安静時、体動時、労作時、食事時、夜間など)

痰の有無、量や性状

痰が見られるタイミング

有効な咳嗽ができているか

有効な痰の喀出ができているか

咳嗽・痰の随伴症状の有無と程度(呼吸困難、チアノーゼ、胸部痛、不眠、不安など)

呼吸状態(呼吸数、呼吸パターン、異常呼吸の有無、喘鳴の有無、胸郭の動き、肺音、肺音の左右差、肺副雑音の有無、SpO2など)

咳嗽・痰に関する検査データ(胸部レントゲン、血液検査、喀痰細菌検査、胸部CT、呼吸機能検査など)

咳嗽・痰に対する治療の有無(原因疾患の治療、薬物療法、吸引療法、吸入療法、呼吸理学療法など)

咳嗽・痰に対する治療の効果

咳嗽・痰に対する患者や家族の反応

咳嗽・痰のアセスメント定型文

アセスメントの基本的な流れと書き方

アセスメントの基本的な流れと書き方は次のようになります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。

2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。

3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により
【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

作成の方法

・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。

アセスメント作成時の注意点

定型文をそのまま記入する際は、患者の症状に応じて痰、咳嗽、痰・咳嗽を選択して記入してください。

咳嗽のみの場合:Aさんは2023年2月から、咳嗽が出現し~…。
痰のみの場合:Aさんは2023年2月から、痰が出現し~…。
咳嗽・痰の場合:Aさんは2023年2月から、咳嗽と痰が出現し~…。

1.患者の状態の判断

■患者の状態
Aさんは【いつから】、【咳嗽・痰が始まった時の状況を記入】となり、【咳嗽・痰が始まってから現在までの経過を記入】。現在は【咳嗽・痰の詳しい状況を記入】である。

検査データは【異常な検査データ、画像などの結果を記入】である。

■介入の有無
咳嗽・痰に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われている。

咳嗽・痰に対して【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分ではない。

咳嗽・痰に対して【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。

■患者・家族の思い、認識
Aさん(Aさんの家族)は咳嗽・痰について【患者の反応(家族の反応)】と【話している、認識している】。

■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
以上の情報から、咳嗽・痰および随伴症状が認められる現在の状況は適切な状態とは言えない。

(ヘンダーソンの場合)
以上の情報から、咳嗽・痰および随伴症状が認められる現在の状況は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)

2.根拠の記載

■誤嚥した食べ物による咳嗽

誤嚥した食べ物が喉頭、気管、気管支に入ると、これを取り除くため咳嗽反射が誘発される。また、誤嚥した食べ物がこれらの粘膜に炎症や過敏性を引き起こすことで二次的に咳嗽が持続する。この咳嗽はこれらの機序により生じている。

■異物による咳嗽

【埃、粉塵など】が気道に入ると、これを取り除くため咳嗽反射が誘発される。また、【埃、粉塵】が気道粘膜に炎症や過敏性を引き起こすことで二次的に咳嗽が持続する。この咳嗽はこれらの機序により生じている。

■化学的刺激による咳嗽

【たばこの煙、刺激性ガスなどの化学物質】が気道に入ると、これを取り除くため咳嗽反射が誘発される。また、【たばこの煙、刺激性ガスなどの化学物質】が気道粘膜に炎症や過敏性を引き起こすことで二次的に咳嗽が持続する。この咳嗽はこれらの機序により生じている。

その他の根拠一覧

■咳嗽受容器への刺激による咳嗽
■呼吸器感染症による咳嗽
■呼吸器感染症による咳嗽・痰
■気道の慢性炎症による咳嗽
■気道の慢性炎症による咳嗽・痰
■間質の炎症による咳嗽
■がんによる咳嗽
■がんによる咳嗽・痰
■放射線治療の副作用による咳嗽
■胸膜刺激による咳嗽
■横隔膜刺激による咳嗽
■反回神経の刺激による咳嗽
■心原性肺水腫(左心不全)による咳嗽・痰
■心原性肺水腫(僧帽弁狭窄症(MS))による咳嗽・痰
■心原性肺水腫(閉鎖不全症(MR))による咳嗽・痰
■心原性肺水腫(過剰輸液、腎不全)による咳嗽・痰
■薬の副作用(肺の障害+アレルギー反応)による咳嗽
■薬の副作用(肺の障害+アレルギー反応)による咳嗽・痰
■薬の副作用(アレルギー反応)による咳嗽
■薬の副作用(ACE阻害薬)による咳嗽

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