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アセスメント(評価)ってなにを書けばいいの?
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感覚障害を評価する領域
ゴードンの機能的健康パターン:認知-知覚パターン
ヘンダーソンの14の基本的欲求:「病理的状態」、「移動する、好ましい肢位を保持する」、「眠る、休息する」、「適切な衣服を選び、着たり脱いだりする」など
※感覚障害は疾患や患者の状態に応じてその他の領域に入る事があるので、上記の領域にこだわらないようご注意ください。
感覚障害とは
感覚のしくみについては以下を参照してください。
感覚の種類|感覚 看護roo!
感覚障害とは、感覚伝導路や感覚中枢などの障害により感覚受容器から伝わる様々な刺激を正常に知覚できない状態を言う。
感覚障害の分類
感覚障害の内容による分類
-陽性症状
・感覚過敏:刺激に対する感覚閾値の低下により外部からの刺激に過剰になること。
・異常感覚:外部刺激がないにもかかわらず、不快な感覚が自発的にみられること。
・錯感覚:外部刺激が加わった時、異なった感覚として感じること。
・異痛症:通常は痛みを感じない程度の外部刺激を強く感じること。
・神経痛:末梢神経が刺激された際に感覚神経が刺激を受けて、末梢神経の感覚伝導路に沿って痛みが生じること。
-陰性症状
・感覚鈍麻:刺激に対する感覚閾値の上昇により外部からの刺激が鈍くなること。
・感覚脱失(消失):刺激に対する感覚が失われること。
感覚障害に必須の情報収集項目
感覚障害の原因
-脳神経の障害
・大脳皮質の障害(脳出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫、もやもや病、脳梗塞、脳挫傷、脳腫瘍、脳炎など)
・内包、視床の障害(脳出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫、もやもや病、脳梗塞、脳挫傷、脳腫瘍、脳炎など)
・延髄外側の障害(ワレンベルグ(Wallenberg)症候群、バビンスキー・ナジョット(Babinski-Nageotte)症候群)
-脳や脊髄の中枢神経の障害
・あらゆる中枢神経の障害(多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMO)、感染症)
-脊髄神経の障害
・完全損傷
・不全損傷(中心性脊髄損傷、ブラウン・セカール症候群、前脊髄症候群、後脊髄症候群、馬尾神経障害、脊髄の髄内腫瘍、脊髄空洞症)
-神経根の障害
・神経根の圧迫(椎間板ヘルニア、関節リウマチ、変形性関節症)
・神経根の虚血(糖尿病)
-末梢神経の障害
・髄鞘や軸索の障害(シャルコー・マリー・トゥース病、ギランバレー症候群、多発ニューロパチー)
・多発神経障害(膠原病、ビタミンなどの栄養不足、遺伝性の末梢神経障害、神経炎、感染症、糖尿病性末梢神経障害)
・神経叢の障害(物理的損傷、がん)
・単神経の障害(手根管症候群、橈骨神経麻痺、肘部管症候群、腓骨神経麻痺、甲状腺機能低下症)
-その他の感覚障害
・血行障害(末梢性動脈疾患(PAD)(旧:閉塞性動脈硬化症(ASO)、下肢慢性動脈閉鎖症、バージャー病(ビュルガー病)、膠原病、レイノー現象)
・その他の原因(更年期障害、過換気症候群、ビタミンB1欠乏、ビタミンB6欠乏、ビタミンB6過剰摂取、ビタミンB12欠乏、電解質異常、パーキンソン病、鉄欠乏性貧血、薬剤の副作用)
-心因性
・転換性障害(不安、悩み、葛藤、ストレス)
感覚障害が生じてから現在までの経過
感覚障害の部位、程度、性質
感覚障害の随伴症状の有無と程度(疼痛、痺れ感、不快感、皮膚トラブル、褥瘡、不眠、ボディイメージの混乱、自尊感情の低下、不安、イライラ、抑うつ、悲嘆感情など)
感覚障害の評価に関するデータ
-一般検査(表在感覚(触覚、痛覚、温度)、深部感覚(振動、関節)
-特殊検査(二点識別検査、数字識別検査、立体覚検査、二点同時刺激検査))
感覚障害に関する検査データ(神経伝達検査など)
ADLの評価(バーゼルインデックス(BI)、機能的自立度の評価(FIM)、手段的日常生活活動(IADL)尺度
ADL
睡眠状況
ストレスの有無、程度
感覚障害に対する治療の有無(内服療法、安静療法、リハビリテーション、神経ブロックなど)
感覚障害に対する治療の効果
感覚障害に対する患者や家族の反応
感覚障害のアセスメント定型文
アセスメントの基本的な流れと書き方
アセスメントの基本的な流れと書き方は次の様になります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。
2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。
3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。
現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。
4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により 【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。
作成の方法
・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。
1.患者の状態の判断
■患者の状態
Aさんは【いつから】、【感覚障害が生じた時の状況を記入】となり、【感覚障害が生じてから現在までの経過を記入】。現在は【感覚障害の詳しい状況を記入】である。また、感覚障害に伴う【疼痛、痺れ感、不快感、皮膚トラブル、褥瘡、不眠、ボディイメージの混乱、自尊感情の低下、不安、イライラ、抑うつ、悲嘆感情など】の随伴症状が見られている。
検査データは、【異常な検査データ記入】が異常な数値を示している。
(感覚障害に対して肯定的な意見の場合)
Aさん(Aさんの家族)は感覚障害がある今の状態について【患者の反応(家族の反応)】と話しており、感覚障害について肯定的に捉えている。
(感覚障害に対して否定的な意見の場合)
Aさん(Aさんの家族)は感覚障害がある今の状態について【患者の反応(家族の反応)】と話しており、【辛さ・苦しみなどの感情】を訴えている(吐露している・と思っている)。
■介入の有無
現在、感覚障害に対して【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分でない。
現在、感覚障害に対して【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。
現在、感覚障害に対しての治療やケアは行われていない。
■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
これらの事から、感覚障害とそれに伴う弊害が見られている現在の状態は適切な状態とは言えない。
(ヘンダーソンの場合)
これらの事から、感覚障害とそれに伴う弊害が見られている現在の状態は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)
2.根拠の記載
■大脳皮質の障害による感覚障害(脳神経の障害)
この【右半身、左半身、具体的な部位】に見られている【感覚過敏、異常感覚、錯感覚、異痛症、神経痛、感覚鈍麻、感覚脱失(消失)】は【脳出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫、もやもや病、脳梗塞、脳挫傷、脳腫瘍、脳炎など】により頭頂葉にある体性感覚野が障害された事で生じている。
■内包、視床の障害による感覚障害(脳神経の障害)
この【右半身、左半身、具体的な部位】に見られている【感覚過敏、異常感覚、錯感覚、異痛症、神経痛、感覚鈍麻、感覚脱失(消失)、視床痛】は【脳出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫、もやもや病、脳梗塞、脳挫傷、脳腫瘍、脳炎など】により【内包、視床】が障害された事で生じている。
■延髄外側の障害による感覚障害、ワレンベルグ症候群(脳神経の障害)
この患側のホルネル(Horner)症候群、患側の顔面温痛覚障害(温痛覚低下)、角膜反射消失、眼振、小脳性運動失調、対側の首から下の温痛覚障害(表在感覚低下)、構音障害、嚥下障害、嗄声、めまい、悪心・嘔吐、頭痛は【ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症、解離性脳動脈瘤など】により延髄外側が障害された事で生じている。
※ホルネル(Horner)症候群
交感神経遠心路が障害された事で生じる縮瞳、軽度の眼瞼下垂、眼球陥没、顔面紅潮、顔面の発汗障害のこと。
■延髄外側の障害による感覚障害、バビンスキー・ナジョット(脳神経の障害)
この患側のホルネル(Horner)症候群、患側の顔面温痛覚障害、患側の軟口蓋半側麻痺、小脳性運動失調、対側の首から下の温痛覚障害、対側の片麻痺、水平性(時に垂直性)眼振は【ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症、解離性脳動脈瘤など】により延髄外側が障害された事で生じている。
※ホルネル(Horner)症候群
交感神経遠心路が障害された事で生じる縮瞳、軽度の眼瞼下垂、眼球陥没、顔面紅潮、顔面の発汗障害のこと。
……アセスメントの続きは【なんでなんだナーシング×note】で見る事ができます。
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その他の根拠一覧
■あらゆる中枢神経の障害による感覚障害、多発性硬化症(MS)(脳や脊髄の中枢神経の障害)
■あらゆる中枢神経の障害による感覚障害、視神経脊髄炎(NMO)、(脳や脊髄の中枢神経の障害)
■あらゆる中枢神経の障害による感覚障害、感染症(脳や脊髄の中枢神経の障害)
■脊髄の完全損傷による感覚障害(脊髄神経の障害)
■脊髄の不全損傷による感覚障害(脊髄神経の障害)
■脊髄の不全損傷による感覚障害、中心性脊髄損傷(脊髄神経の障害)
■脊髄の不全損傷による感覚障害、ブラウン・セカール症候群(脊髄神経の障害)
■脊髄の不全損傷による感覚障害、前脊髄症候群(脊髄神経の障害)
■脊髄の不全損傷による感覚障害、後脊髄症候群(脊髄神経の障害)
■脊髄の不全損傷による感覚障害、馬尾神経障害(脊髄神経の障害)
■脊髄の不全損傷による感覚障害、脊髄の髄内腫瘍(仙髄回避型)(脊髄神経の障害)
■脊髄の不全損傷による感覚障害、脊髄空洞症(感覚神経系の障害)
■神経根の圧迫による感覚障害、椎間板ヘルニア(神経根の障害)
■神経根の圧迫による感覚障害、関節リウマチ、変形性関節症(神経根の障害)
■神経根の虚血による感覚障害、糖尿病(神経根の障害)
■髄鞘や軸索の障害による感覚障害、シャルコー・マリー・トゥース病(末梢神経の障害)
■髄鞘や軸索の障害による感覚障害、ギランバレー症候群(末梢神経の障害)
■髄鞘や軸索の障害による感覚障害、多発ニューロパチー(末梢神経の障害)
■多発神経障害による感覚障害(末梢神経の障害)
■多発神経障害による感覚障害、糖尿病性末梢神経障害(末梢神経の障害)
■神経叢の障害による感覚障害、物理的損傷(末梢神経の障害)
■神経叢の障害による感覚障害、がん(末梢神経の障害)
■単神経の障害による感覚障害、手根管症候群、橈骨神経麻痺、肘部管症候群、腓骨神経麻痺(末梢神経の障害)
■単神経の障害による感覚障害、甲状腺機能低下症(橋本病)(末梢神経の障害)
■血行障害による感覚障害、末梢性動脈疾患(PAD)(旧:閉塞性動脈硬化症(ASO)、下肢慢性動脈閉鎖症、バージャー病(ビュルガー病))(その他の感覚障害)
■血行障害による感覚障害、膠原病(その他の感覚障害)
■血行障害による感覚障害、レイノー現象(その他の感覚障害)
■その他の原因による感覚障害、更年期障害(その他の感覚障害)
■その他の原因による感覚障害、過換気症候群(その他の感覚障害)
■その他の原因による感覚障害、ビタミンB1(チアニン)欠乏(その他の感覚障害)
■その他の原因による感覚障害、ビタミンB6(ピリドキシン)欠乏(その他の感覚障害)
■その他の原因による感覚障害、ビタミンB6(ピリドキシン)過剰摂取(その他の感覚障害)
■その他の原因による感覚障害、ビタミンB12(コバラミン)欠乏(その他の感覚障害)
■その他の原因による感覚障害、電解質異常(その他の感覚障害)
■その他の原因による感覚障害、パーキンソン病(その他の感覚障害)
■その他の原因による感覚障害、鉄欠乏性貧血による二次性レストレッグス症候群(その他の感覚障害)
■その他の原因による感覚障害、薬剤の副作用(その他の感覚障害)
■転換性障害による感覚障害(心因性)
※根拠の記載、看護問題の記載、関連する看護計画、参考サイトの具体的な内容は以下のサンプル記事を参照ください。
その他のお役立ちコンテンツ
-看護実習のすべてがわかる!-なんでなんだの看護過程ガイドブック
情報収集
しっかり整理整頓!情報収集の素:ゴードンの機能的健康パターン
しっかり整理整頓!情報収集の素:ヘンダーソンの看護の基本となるもの