第114回看護師国家試験 午前問題【問1~30】解答・解説と国試対策のポイント

看護師国家試験

第114回看護師国家試験(午前問題 問1~30)の解答と、全選択肢の詳しい解説をまとめました。

この記事では、

・正解の根拠だけでなく、間違い選択肢の理由も徹底解説

・聞き流し学習ができるYouTube動画との連携

試験に出る関連知識や重要ポイントの整理

これらを網羅し、あなたの国試対策を強力にサポートします。
通学中や実習の合間など、スキマ時間の学習にぜひご活用ください。

それでは、問1から順に解説していきます。

目次

【問1】日本の令和4年(2022年)の生産年齢人口の構成割合に最も近いのはどれか。

  1. 40%

  2. 50%

  3. 60%

  4. 70%

【正解】3

【30秒でわかる!ポイント解説】
日本の生産年齢人口(15〜64歳)は総人口の約6割です。少子高齢化でこの割合は年々減少傾向にあるという大きな流れも掴んでおきましょう。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 60%: 正解。 59.4%という実際の数値に最も近い選択肢です。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 年齢3区分: 人口構造を見る際「年少人口(0〜14歳)」「生産年齢人口(15〜64歳)」「老年人口(65歳以上)」の3つに分けて考えます。

  • 2022年の割合: 2022年時点では、年少人口11.6%、生産年齢人口59.4%、老年人口29.0%となっています。このおおよその比率も覚えておくと役立ちます。

【問2】平均寿命で正しいのはどれか。

  1. 0歳の平均余命である。

  2. 50歳の平均余命である。

  3. 死亡者の平均年齢である。

  4. 健康な60歳の健康寿命と同じである。

【正解】1

【30秒でわかる!ポイント解説】
「平均寿命」とは、その年に生まれた0歳の子どもが平均してあと何年生きられるかを示した数値です。つまり「0歳の平均余命」と覚えておけばOKです。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 0歳の平均余命である。: 正解。 これが平均寿命の正確な定義です。

  2. 50歳の平均余命である。: 不正解。これは「50歳の人があと何年生きるかの期待値」であり、平均寿命とは異なります。一般的に平均寿命よりも長くなります。

  3. 死亡者の平均年齢である。: 不正解。若くして亡くなる方も高齢で亡くなる方も含めたその年に死亡した人の年齢の平均値であり、定義が異なります。

  4. 健康な60歳の健康寿命と同じである。: 不正解。平均寿命と日常生活に制限なく過ごせる期間を示す「健康寿命」は全く異なる指標です。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 平均寿命と健康寿命の差: この差は「不健康な期間」を意味し、この期間をいかに短縮するかが日本の医療・福祉の大きな課題となっています。この視点は状況設定問題でも問われる可能性があります。

【問3】令和元年(2019年)の国民健康・栄養調査で、運動習慣のある割合が最も高いのはどれか。

  1. 20歳代

  2. 40歳代

  3. 60歳代

  4. 70歳以上

【正解】4

【30秒でわかる!ポイント解説】
意外かもしれませんが、運動習慣のある人の割合は男女ともに高齢になるほど高くなる傾向があります。特に70歳以上が最も高くなっています。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 20歳代: 不正解。男女ともに運動習慣のある割合は、高齢層と比べると低い傾向にあります。

  2. 40歳代: 不正解。働き盛りの年代であり、運動習慣の割合は高齢層に比べると低い傾向にあります。

  3. 60歳代: 不正解。70歳以上と比較すると割合は低くなります。

  4. 70歳以上: 正解。 健康意識の高まりや退職により時間に余裕ができることなどから、男女ともに運動習慣のある割合が最も高い年代です。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 運動習慣の定義: 国民健康・栄養調査における「運動習慣」とは「1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者」と定義されています。この定義も合わせて覚えておきましょう。

【問4】高齢者の転倒予防のための環境づくりで適切なのはどれか。

  1. 玄関にマットを敷く。

  2. 廊下に手すりをつける。

  3. 夜間は廊下の照明を消す。

  4. 椅子にキャスターをつける。

【正解】2

【30秒でわかる!ポイント解説】
高齢者の転倒予防は「つまずく原因をなくす」「滑る原因をなくす」「移動の支えを作る」が基本です。手すりの設置は「移動の支えを作る」ための最も有効な手段の一つです。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 玄関にマットを敷く。: 不正解。マットの縁につまずいたりマット自体が滑ったりする危険性があり、かえって転倒リスクを高めます。

  2. 廊下に手すりをつける。: 正解。 歩行時や方向転換時に身体を支えることができるため転倒予防に非常に有効です。

  3. 夜間は廊下の照明を消す。: 不正解。夜間にトイレに行く際など暗くて足元が見えないことは転倒の大きな原因となります。足元灯などを設置するのが適切です。

  4. 椅子にキャスターをつける。: 不正解。立ち座りの際に椅子が意図せず動いてしまいバランスを崩して転倒する危険があります。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 内的要因と外的要因: 転倒の原因には、加齢による筋力低下や疾患などの「内的要因」と今回問われたような段差や照明などの「外的要因」があります。アセスメントでは両方の視点が重要です。

【問5】医療保険の給付の対象となるのはどれか。

  1. 疾病の診察

  2. 人間ドック

  3. 市販薬の購入

  4. 定期予防接種

【正解】1

【30秒でわかる!ポイント解説】
公的医療保険は、病気やケガ(疾病・負傷)をした際の医療行為に対して給付されるものです。健康診断や予防目的のものは原則として対象外となります。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 疾病の診察: 正解。 病気やケガの治療は、医療保険給付の最も基本的な対象です。

  2. 人間ドック: 不正解。病気の予防や早期発見を目的とした健康診断は、保険適用外(自費診療)です。

  3. 市販薬の購入: 不正解。医師の処方箋が不要な一般用医薬品(OTC医薬品)は、医療保険の対象外です。

  4. 定期予防接種: 不正解。感染症予防が目的のため医療保険の対象外です。ただし、多くは予防接種法に基づき公費で負担されます。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 保険給付の範囲: 診察、薬剤、治療材料、処置、手術、入院などが給付の対象となります。一方、差額ベッド代や先進医療などは保険適用外となる場合があります。

【問6】マズロー, A. H. の基本的欲求の階層で生理的欲求はどれか。

  1. 仲間を持ちたい。

  2. 空腹を満たしたい。

  3. 自分らしくありたい。

  4. 他者から称賛されたい。

【正解】2

【30秒でわかる!ポイント解説】
マズローの欲求階層説で最も低次(根源的)なのが「生理的欲求」です。これは、食事、睡眠、排泄など、生命を維持するために不可欠な欲求を指します。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 仲間を持ちたい。: 不正解。これは第3段階の「所属と愛の欲求(社会的欲求)」に分類されます。

  2. 空腹を満たしたい。: 正解。 食事は生命維持に不可欠であり、最も基本的な「生理的欲求」です。

  3. 自分らしくありたい。: 不正解。これは最も高次な第5段階の「自己実現の欲求」です。

  4. 他者から称賛されたい。: 不正解。これは第4段階の「承認(尊重)の欲求」に分類されます。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 欲求の5段階: ①生理的欲求 → ②安全の欲求 → ③所属と愛の欲求 → ④承認の欲求 → ⑤自己実現の欲求。この順番は看護過程のアセスメントで優先順位を考える際に非常に重要です。

【問7】胎児循環で酸素を最も多く含む血液が流れているのはどれか。

  1. 臍静脈

  2. 臍動脈

  3. 肺静脈

  4. 肺動脈

【正解】1

【30秒でわかる!ポイント解説】
胎児は肺で呼吸しないため胎盤が肺の代わりをします。母体から酸素を受け取った新鮮な血液(動脈血)は、「臍静脈」を通って胎児に送られます。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 臍静脈: 正解。 「静脈」という名前ですが、胎盤で酸素化された動脈血を胎児に送るため酸素を最も多く含みます。

  2. 臍動脈: 不正解。「動脈」という名前ですが、胎児の老廃物や二酸化炭素を含む静脈血を胎盤に送る血管です。

  3. 肺静脈: 不正解。胎児は肺呼吸をしていないため肺循環はごくわずかです。

  4. 肺動脈: 不正解。右心室からの静脈血が流れており、その多くは動脈管(ボタロー管)を通って大動脈へ流れます。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 胎児循環の3つのシャント: ①静脈管(アランチウス管)、②卵円孔、③動脈管(ボタロー管)という3つのバイパス路(シャント)があるのが特徴です。それぞれの場所と役割を整理しておきましょう。

【問8】永久歯が生え始める目安となる年齢はどれか。

  1. 3歳

  2. 6歳

  3. 9歳

  4. 12歳

【正解】2

【30秒でわかる!ポイント解説】
永久歯は、一般的に6歳頃に乳歯の奥から「第一大臼歯」が生えてくることから始まります。この歯は「6歳臼歯」とも呼ばれ、噛み合わせの基本となる重要な歯です。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 3歳: 不正解。この時期は、乳歯(20本)がすべて生えそろう頃です。

  2. 6歳: 正解。 下の顎の第一大臼歯(6歳臼歯)から生え始めるのが一般的です。

  3. 9歳: 不正解。この時期は、前歯や犬歯、小臼歯などが乳歯から永久歯へと交換される「混合歯列期」の真っただ中です。

  4. 12歳: 不正解。この時期には親知らず(第三大臼歯)を除くほとんどの永久歯(28本)が生えそろいます。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 6歳臼歯のむし歯リスク: 6歳臼歯は最も早く生える永久歯ですが、一番奥にあって磨きにくく溝も深いため、むし歯になりやすい歯です。小児への歯磨き指導で重要なポイントとなります。

【問9】学童の体格を評価するのに用いるのはどれか。

  1. Kaup〈カウプ〉指数

  2. Rohrer〈ローレル〉指数

  3. Tanner〈タナー〉の分類

  4. Scammon〈スキャモン〉の発育曲線

【正解】2

【30秒でわかる!ポイント解説】
子どもの体格指数は年齢によって使い分けます。乳幼児期は「カウプ指数」、学童期は「ローレル指数」、そして成人は「BMI」です。この使い分けを覚えておきましょう。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. Kaup〈カウプ〉指数: 不正解。主に乳幼児(生後3か月〜5歳)の栄養状態(太りぎみ・やせぎみ)の評価に用いられます。

  2. Rohrer〈ローレル〉指数: 正解。 学童期(小中学生)の体格評価に用いられ、肥満度を判定するのに使われます。

  3. Tanner〈タナー〉の分類: 不正解。これは体格ではなく、第二次性徴(思春期)の成熟度を評価する指標です。

  4. Scammon〈スキャモン〉の発育曲線: 不正解。これは個人の体格評価ではなく、体の各組織(神経型、一般型など)が年齢とともにどのように発育するかを示したパターン図です。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 計算式: ローレル指数 = 体重(kg) ÷ 身長(cm)³ × 10⁷ で算出されます。計算式自体が問われることは稀ですが、身長を3乗する点が特徴です。

【問10】令和4年(2022年)の国民生活基礎調査で全世帯に占める65歳以上の者がいる世帯の割合に最も近いのはどれか。

  1. 10%

  2. 30%

  3. 50%

  4. 70%

【正解】3

【30秒でわかる!ポイント解説】
日本の高齢化は急速に進んでおり、65歳以上の高齢者がいる世帯は今や全世帯の約半数を占めています。「高齢者世帯=約50%」と覚えておけばOKです。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 10%: 不正解。少なすぎます。

  2. 30%: 不正解。2000年代初頭頃の数値であり、現在ではもっと高くなっています。

  3. 50%: 正解。 令和4年(2022年)の調査では50.6%となっており、選択肢の中で最も近い値です。

  4. 70%: 不正解。多すぎます。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 世帯構造の内訳: 高齢者世帯の中でも「夫婦のみの世帯」や「単独世帯」が増加していることが大きな特徴です。特に高齢者の独居は、社会的な支援を考える上で重要な視点となります。

お疲れ様です!まずは最初の10問クリアですね。
この調子でサクサクいきましょう!

中盤戦!【問11~20】

こちらも動画で聞き流してから読むとさらに頭に入りやすいですよ。

【問11】眼球運動を行う神経はどれか。

  1. 視神経

  2. 外転神経

  3. 顔面神経

  4. 三叉神経

【正解】2

【30秒でわかる!ポイント解説】
眼球を動かす筋肉(外眼筋)を支配する脳神経は、動眼神経(Ⅲ)、滑車神経(Ⅳ)、外転神経(Ⅵ)の3つです。この3つをセットで「眼球運動神経」として覚えましょう。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 視神経: 不正解。視神経(Ⅱ)は、網膜で受け取った光の情報を脳に伝える「感覚神経」です。眼球運動には関与しません。

  2. 外転神経: 正解。 外転神経(Ⅵ)は、眼球を外側に向ける筋肉である「外直筋」を支配する運動神経です。

  3. 顔面神経: 不正解。顔面神経(Ⅶ)は、主に顔の表情筋を動かしたり、味覚の一部を伝えたりする神経です。眼球運動には直接関与しません。

  4. 三叉神経: 不正解。三叉神経(Ⅴ)は、顔面の感覚を伝える知覚神経と咀嚼筋を動かす運動神経からなる混合神経です。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 外眼筋と支配神経の覚え方: 6つの外眼筋のうち外直筋は外転神経(Ⅵ)、上斜筋は滑車神経(Ⅳ)が支配し、残りの4つ(上直筋、下直筋、内直筋、下斜筋)はすべて動眼神経(Ⅲ)が支配します。

  • 動眼神経麻痺の症状: 動眼神経が麻痺すると眼瞼下垂(まぶたが下がる)、瞳孔散大(瞳孔が開く)、眼球運動障害などが起こります。

【問12】成人の食道の構造で正しいのはどれか。

  1. 胃の幽門につながる。

  2. 上1/3が平滑筋である。

  3. 生理的狭窄部位がある。

  4. 長さは約45cmである。

【正解】3

【30秒でわかる!ポイント解説】
食道には、異物が詰まりやすい「生理的狭窄部位」が3か所あります。また、食道の筋肉は上部が横紋筋、下部が平滑筋という特徴的な構造をしています。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 胃の幽門につながる。: 不正解。食道は胃の「噴門」につながります。幽門は胃の出口側で十二指腸につながる部分です。

  2. 上1/3が平滑筋である。: 不正解。食道壁の筋層は、上1/3が自分の意志で動かせる「横紋筋」、下1/3が意志では動かせない「平滑筋」、中間1/3はその両者が混在する構造です。

  3. 生理的狭窄部位がある。: 正解。 食道には①食道起始部(輪状軟骨の後ろ)、②気管分岐部、③横隔膜貫通部の3つの生理的狭窄部位があります。

  4. 長さは約45cmである。: 不正解。成人の食道の長さは、約25cmです。45cmは胃下垂などがない場合の口から胃までの長さに近いです。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 食道癌の好発部位: 3つの生理的狭窄部位は、食物が停滞しやすく物理的な刺激を受けやすいため食道癌の好発部位でもあります。特に②気管分岐部付近の中部食道に多く発生します。

【問13】心電図波形(別冊No. 1)を別に示す。

心室頻拍はどれか。

(出典:厚生労働省 第114回看護師国家試験 午前問題 問13 別冊No.1)

(出典:厚生労働省 第114回看護師国家試験 午前問題 問13 別冊No.2)

【正解】4

【30秒でわかる!ポイント解説】
心室頻拍(VT)は、幅の広いQRS波(ワイドQRS)が速いリズムで連続するのが特徴です。他の選択肢である①正常洞調律、②心房細動、③心室性期外収縮との波形の違いを確実に見分けられるようになりましょう。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  • 1. ①: 不正解。これは正常洞調律です。P波があり、QRS波の幅も狭くRR間隔もほぼ一定であることから判断できます。

  • 2. ②: 不正解。これは心房細動(Af)です。P波が見当たらず、基線が不規則に揺れており(細動波)、RR間隔が完全にバラバラであることから判断できます。

  • 3. ③: 不正解。これは心室性期外収縮(PVC)です。基本的なリズムは正常洞調律ですが、途中でタイミングの早い、幅の広いQRS波が1拍だけ出現しています。

  • 4. ④: 正解。 これが心室頻拍(VT)です。幅が広く、形の崩れたQRS波が1分間に100回以上の速いレートで連続しています。血圧低下や意識消失を引き起こす極めて危険な致死性不整脈です。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 心室頻拍(VT)への対応: 意識があり血圧が保たれていれば薬物治療が考慮されますが、脈が触れない無脈性心室頻拍や意識消失を伴う場合は、ただちに胸骨圧迫(心臓マッサージ)と電気的除細動(ショック)の適応となります。

【問14】閉塞性黄疸の患者にみられる便の色はどれか。

  1. 灰白

【正解】4

【30秒でわかる!ポイント解説】
便の色は、胆汁に含まれるビリルビンという色素によって黄色〜茶色になります。閉塞性黄疸では、胆汁が腸に流れなくなるため便の色素がなくなり、白っぽい色(灰白色便)になります。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 赤: 不正解。鮮やかな赤色の便(血便)は、大腸や肛門など下部消化管からの出血を示唆します。

  2. 黄: 不正解。黄色〜茶色の便は正常な色です。

  3. 黒: 不正解。黒い便(タール便)は、食道や胃、十二指腸など上部消化管からの出血で血液が胃酸によって黒く変色したことを示します。

  4. 灰白: 正解。 胆管が結石や癌で閉塞し、胆汁が十二指腸に排泄されなくなる閉塞性黄疸では、ビリルビン色素を含まない灰白色便(または白色便)がみられます。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 閉塞性黄疸の他の症状: 胆汁が腸に流れない一方で血液中には逆流するため皮膚の黄染や掻痒感(かゆみ)が出現します。また、尿中にビリルビンが排泄されるため尿の色は濃くなります(褐色尿)。

【問15】下垂手の原因はどれか。

  1. 尺骨神経麻痺

  2. 正中神経麻痺

  3. 橈骨神経麻痺

  4. 腓骨神経麻痺

【正解】3

【30秒でわかる!ポイント解説】
下垂手とは、手首(手関節)を自分で持ち上げること(背屈)ができずに手がだらんと垂れ下がった状態のことです。これは手の背屈を行う筋肉を支配する「橈骨神経」の麻痺によって起こります。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 尺骨神経麻痺: 不正解。尺骨神経麻痺では、指を閉じたり開いたりする運動が障害され、特徴的な「鷲手」変形がみられます。

  2. 正中神経麻痺: 不正解。正中神経麻痺では、母指(親指)と他の指を向き合わせる対立運動が障害され、特徴的な「猿手」変形がみられます。

  3. 橈骨神経麻痺: 正解。 橈骨神経は、前腕の伸筋群(手首や指を伸ばす筋肉)を支配しているため麻痺すると手首の背屈ができなくなり下垂手となります。

  4. 腓骨神経麻痺: 不正解。腓骨神経は下肢の神経で麻痺すると足首の背屈ができなくなる「下垂足」の原因となります。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 橈骨神経麻痺の原因: 上腕骨骨折、腕枕、松葉杖の不適切な使用による圧迫(サタデーナイト症候群)などが原因となることがあります。

【問16】前立腺肥大症患者の頻尿の原因はどれか。

  1. 多尿

  2. 残尿量の増加

  3. 膀胱刺激症状

  4. 器質的膀胱容量の減少

【正解】2

【30秒でわかる!ポイント解説】
前立腺肥大症では、大きくなった前立腺が尿道を圧迫するため排尿後も膀胱内に尿が残ってしまいます(残尿)。そのため、すぐにまた尿意を感じてしまいトイレの回数が増える(頻尿)のです。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 多尿: 不正解。多尿は1日の尿量自体が増加した状態(例:糖尿病)であり、前立腺肥大症の直接の原因ではありません。

  2. 残尿量の増加: 正解。 尿道が圧迫されて尿の出が悪くなり、膀胱内に残尿が生じます。膀胱がすぐに尿で満たされるため頻繁に尿意を催します。これが頻尿の主なメカニズムです。

  3. 膀胱刺激症状: 不正解。これは選択肢2の結果として起こる症状ではありますが、直接的な原因としては「残尿量の増加」がより適切です。

  4. 器質的膀胱容量の減少: 不正解。これは膀胱自体が小さくなる病態(例:間質性膀胱炎や結核)であり、前立腺肥大症では膀胱の容量自体は通常減少しません。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 前立腺肥大症の排尿障害: 前立腺肥大症の症状は、頻尿や残尿感などの「蓄尿症状」と尿勢低下や排尿開始遅延などの「排出症状」に大別されます。

【問17】尿中ケトン体が陽性になる疾患はどれか。

  1. 痛風

  2. 肝硬変

  3. 糖尿病

  4. ネフローゼ症候群

【正解】3

【30秒でわかる!ポイント解説】
ケトン体は、体がエネルギー源として糖(ブドウ糖)をうまく使えない時に代わりに脂肪を分解して作られる物質です。インスリンが不足する糖尿病では、この状態になりやすく尿中にケトン体が出てきます。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 痛風: 不正解。痛風は尿酸の代謝異常による疾患であり、ケトン体とは直接関係ありません。

  2. 肝硬変: 不正解。肝硬変は肝機能が低下する疾患ですが、尿中ケトン体陽性の直接的な原因にはなりにくいです。

  3. 糖尿病: 正解。 特にインスリン作用が極度に不足する1型糖尿病や重症の2型糖尿病ではブドウ糖が利用できずに脂肪の分解が亢進し、ケトン体が増加します。重篤な状態である糖尿病ケトアシドーシスの診断指標となります。

  4. ネフローゼ症候群: 不正解。ネフローゼ症候群は、著しい蛋白尿を特徴とする腎疾患であり、ケトン体とは直接関係ありません。

【さらに深掘り!関連知識】

  • ケトン体が出る他の状況: 糖尿病以外にも飢餓状態、嘔吐・下痢による脱水、激しい運動後、高脂肪食の摂取などでも体内のブドウ糖が不足し、一時的にケトン体が陽性になることがあります。

【問18】抗癌薬の副作用(有害事象)で骨髄抑制によるものはどれか。

  1. 嘔吐

  2. 脱毛

  3. 血球減少

  4. 神経障害

【正解】3

【30秒でわかる!ポイント解説】
「骨髄抑制」とは、抗癌薬によって骨髄の造血機能(血液を作る働き)が抑えられてしまうことです。その結果、白血球、赤血球、血小板といった血液の成分がすべて減少します。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 嘔吐: 不正解。嘔吐は、抗癌薬が脳の嘔吐中枢や消化管を刺激することで起こる副作用です。

  2. 脱毛: 不正解。脱毛は、抗癌薬が分裂の速い毛母細胞に作用することで起こる副作用です。

  3. 血球減少: 正解。 骨髄は細胞分裂が活発であるため抗癌薬の影響を強く受けます。その結果、白血球減少(易感染)、赤血球減少(貧血)、血小板減少(出血傾向)といった血球減少が起こります。

  4. 神経障害: 不正解。神経障害は、一部の抗癌薬が末梢神経にダメージを与えることで起こり、手足のしびれなどの症状が出現します。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 骨髄抑制のピーク(Nadir): 骨髄抑制は、抗癌薬投与後すぐではなく7〜14日後頃に最も強く現れることが多く、この時期を「Nadir(ナディア:どん底)」と呼びます。この時期の感染予防が看護では非常に重要です。

【問19】骨盤底筋訓練が有効な尿失禁はどれか。

  1. 溢流性尿失禁

  2. 機能性尿失禁

  3. 切迫性尿失禁

  4. 腹圧性尿失禁

【正解】4

【30秒でわかる!ポイント解説】
骨盤底筋は、尿道を締める役割を持つ筋肉です。咳やくしゃみなどでお腹に力が入った(腹圧がかかった)時に尿が漏れる「腹圧性尿失禁」は、この筋肉が緩むことが原因なので骨盤底筋訓練で鍛えることが有効です。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 溢流性尿失禁: 不正解。排尿障害によって尿を出しきれず、膀胱から溢れ出てしまうタイプの尿失禁であり、訓練の効果は限定的です。

  2. 機能性尿失禁: 不正解。身体機能の低下(歩行困難など)や認知症によりトイレまで間に合わずに漏らしてしまうタイプの尿失禁です。

  3. 切迫性尿失禁: 不正解。急に強い尿意を感じて我慢できずに漏れてしまうタイプの尿失禁です。骨盤底筋訓練も有効な場合がありますが、薬物療法や膀胱訓練が中心となります。

  4. 腹圧性尿失禁: 正解。 咳、くしゃみ、ジャンプ、重い物を持つなど腹圧がかかった際に尿が漏れるタイプです。骨盤底筋の緩みが主な原因であり、この筋肉を鍛える訓練が最も効果的です。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 腹圧性尿失禁のリスク因子: 加齢、妊娠・出産、肥満、便秘などが骨盤底筋を傷つけたり緩めたりするリスク因子となります。女性に最も多いタイプの尿失禁です。

【問20】看護師のボディメカニクスで正しいのはどれか。

  1. 動作時の重心は高い位置に置く。

  2. 立位では支持基底面を広くとる。

  3. 重心線は支持基底面の外側に置く。

  4. 足底と床の間の摩擦力を小さくする。

【正解】2

【30秒でわかる!ポイント解説】
ボディメカニクスの基本は「安定性の確保」と「力の効率的な利用」です。体を安定させるためには、両足を開いて支持基底面を広くし、重心を低くすることが重要です。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 動作時の重心は高い位置に置く。: 不正解。重心は低い方が安定します。膝を曲げて腰を落とすのが基本です。

  2. 立位では支持基底面を広くとる。: 正解。 両足を肩幅程度に開くことで体を支える面積(支持基底面)が広がり、安定性が増します。

  3. 重心線は支持基底面の外側に置く。: 不正解。重心線(体の重心から地面への垂直線)が支持基底面の中にあると体は安定し、外側に出るとバランスを崩します。

  4. 足底と床の間の摩擦力を小さくする。: 不正解。滑りやすい床や靴は転倒のリスクを高めます。力を入れる際には摩擦力を大きくしてしっかり踏ん張ることが重要です。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 力の効率的な利用: 患者を移動させる際は、自分の体をねじるのではなく、足先を移動方向に向けて体全体を使います。また、対象者に体を近づけ水平方向に力を加えることでより小さな力で動かすことができます。

お疲れ様です!残りはあと10問。ラストスパートです!
最後の力を振り絞って国家試験の問題をマスターしちゃいましょう!

最終ブロック!【問21~30】

【問21】病室の湿度で適切なのはどれか。

  1. 10%

  2. 30%

  3. 50%

  4. 70%

【正解】3

【30秒でわかる!ポイント解説】
人が快適に感じる湿度は40〜60%とされています。特に病室では湿度が低すぎると気道の乾燥やウイルスの活性化を招き、高すぎるとカビや細菌が繁殖しやすくなるため適切な湿度管理が重要です。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 10%: 不正解。極端に乾燥した状態です。インフルエンザウイルスなどは乾燥状態で活性化しやすく、気道の粘膜を傷つけやすいため不適切です。

  2. 30%: 不正解。これも乾燥しており、快適な範囲を下回っています。

  3. 50%: 正解。『建築物における衛生的環境の確保に関する法律』(いわゆる建築物衛生法)に基づく建築物環境衛生管理基準で定められている相対湿度40〜70%の範囲内にあり、かつ人が快適と感じる40〜60%の中間に位置する病室に適切な湿度です。

  4. 70%: 不正解。多湿な状態です。カビやダニ、細菌が繁殖しやすくなり、不快感も増すため不適切です。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 病室の温度: 快適な室温は、夏期で25〜27℃、冬期で20〜22℃程度が目安とされています。温度と湿度の両方を適切に保つことが療養環境の基本です。

【問22】空気感染(飛沫核感染)の予防策はどれか。

  1. 消毒薬の噴霧

  2. 病室の陽圧換気

  3. N95マスクの着用

  4. ラビング法の手指消毒

【正解】3

【30秒でわかる!ポイント解説】
空気感染は、空気中に長時間浮遊する小さな粒子(飛沫核)を吸い込むことで感染します。そのため予防には高性能なN95マスクで吸い込むのを防ぐことや陰圧室で病原体を室外に出さないことが重要です。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 消毒薬の噴霧: 不正解。空気中に浮遊するウイルス等に対して効果は限定的であり、人体への有害性も懸念されるため一般的には行いません。

  2. 病室の陽圧換気: 不正解。陽圧室は、室内の圧力を高くして外部から汚染された空気が入らないようにする部屋で免疫不全患者などを守るために使います。空気感染患者には、室内の空気を外に漏らさない「陰圧換気」が必要です。

  3. N95マスクの着用: 正解。 N95マスクは、微粒子を95%以上捕集できる高性能フィルターマスクであり、医療従事者が結核などの空気感染から身を守るために着用します。

  4. ラビング法の手指消毒: 不正解。手指衛生は全ての感染対策の基本ですが、これは主に接触感染の予防策であり、空気感染の主な予防策ではありません。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 空気感染する代表的な疾患: 結核、麻疹(はしか)、水痘(みずぼうそう)の3つは必ず覚えておきましょう。

【問23】成人の持続点滴静脈内注射の方法で適切なのはどれか。

  1. 点滴筒には1/5の薬液を満たす。

  2. 刺入部が見えないように固定する。

  3. 刺入部は関節などの活動を妨げる部位を避ける。

  4. 液面が刺入部から30cmの高さになるように輸液バッグをかける。

【正解】3

【30秒でわかる!ポイント解説】
安全で安楽な点滴を行うためには感染や血管外漏出のリスクを減らし、患者の活動をできるだけ妨げない部位を選ぶことが重要です。特に関節部は動きによって針が抜けたり血管を傷つけたりするリスクが高いため避けるのが原則です。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 点滴筒には1/5の薬液を満たす。: 不正解。点滴筒には半分(1/2)程度まで薬液を満たします。少なすぎると空気が混入するリスクがあり、多すぎると滴下が確認しにくくなります。

  2. 刺入部が見えないように固定する。: 不正解。刺入部は、発赤、腫脹、疼痛、漏れなどの異常がないか常に観察できるよう透明なフィルムドレッシング材などで覆い、見えるように固定します。

  3. 刺入部は関節などの活動を妨げる部位を避ける。: 正解。 関節部に刺入すると腕の曲げ伸ばしでカテーテルが屈曲・閉塞したり、血管壁を損傷したり、抜けやすくなったりするため避けるのが原則です。

  4. 液面が刺入部から30cmの高さになるように輸液バッグをかける。: 不正解。輸液をスムーズに滴下させるためには、刺入部との落差が必要です。一般的に約100cm(1m)程度の高さに設定します。30cmでは十分な落差が得られず、滴下が不安定になる可能性があります。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 血管外漏出のアセスメント: 点滴刺入部の観察で最も注意すべき合併症の一つが血管外漏出です。主な症状は刺入部周囲の腫脹、疼痛、冷却感、滴下不良などです。

【問24】体位ドレナージの目的はどれか。

  1. 関節拘縮の予防

  2. 痛みの軽減

  3. 睡眠の導入

  4. 排痰の促進

【正解】4

【30秒でわかる!ポイント解説】
体位ドレナージは重力を利用して気管支に溜まった痰を移動させ、排出しやすくするための看護技術です。痰が貯留している肺の部位を上にする体位をとります。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 関節拘縮の予防: 不正解。関節拘縮の予防には、体位変換や関節可動域訓練(ROM訓練)が有効です。

  2. 痛みの軽減: 不正解。痛みの軽減には、安楽な体位の工夫(クッション使用など)や鎮痛薬の使用が有効です。

  3. 睡眠の導入: 不正解。呼吸困難感がある場合は、安楽な体位(起坐呼吸など)をとることで睡眠につながることもありますが、体位ドレナージの直接の目的ではありません。

  4. 排痰の促進: 正解。 痰が溜まっている気管支が中枢の気管よりも高くなるような体位をとることで、重力を利用して痰を移動させて咳などによる喀出を助けます。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 体位ドレナージと併用する手技: より効果的に排痰を促すため、用手的な呼吸介助法(スクイージング)やタッピング、バイブレーションなどを組み合わせて行うことがあります。

【問25】心静止の患者に投与する薬剤はどれか。

  1. ドパミン

  2. アトロピン

  3. リドカイン

  4. アドレナリン

【正解】4

【30秒でわかる!ポイント解説】
心静止(Asystole)は、心臓の電気的活動と心筋の収縮が完全に停止した状態です。この蘇生において第一選択となる薬剤はアドレナリン(エピネフリン)です。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. ドパミン: 不正解。ドパミンは血圧を上昇させる昇圧薬ですが、心停止時の第一選択薬ではありません。

  2. アトロピン: 不正解。アトロピンは徐脈の治療に使われる薬剤であり、現在の心停止のアルゴリズムでは心静止へのルーチン投与は推奨されていません。

  3. リドカイン: 不正解。リドカインは心室頻拍や心室細動などの頻脈性不整脈の治療に用いられる抗不整脈薬です。

  4. アドレナリン: 正解。 アドレナリンは強力な血管収縮作用と心収縮力増強作用を持ち、自己心拍の再開を促す目的で心停止の全ての病態(心室細動、無脈性心室頻拍、心静止、無脈性電気活動)で第一選択薬として投与されます。

【さらに深掘り!関連知識】

  • BLSとALS: 心停止への対応は、胸骨圧迫と人工呼吸を中心とした一次救命処置(BLS)と薬剤投与や気管挿管、除細動などを行う二次救命処- 置(ALS)に分けられます。アドレナリン投与はALSの一部です。

【問26】神経筋接合部にあるイオンチャネル型受容体にアセチルコリンが結合すると、あるイオンが筋細胞内に流入する。
このイオンはどれか。

  1. 塩化物イオン

  2. カリウムイオン

  3. カルシウムイオン

  4. ナトリウムイオン

【正解】4

【30秒でわかる!ポイント解説】
運動神経の末端から放出されたアセチルコリンが筋肉側の受容体に結合するとイオンチャネルが開きます。このチャネルを通って細胞外に多いナトリウムイオンが筋細胞内に大量に流入することで筋収縮が起こります。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 塩化物イオン: 不正解。塩化物イオン(Cl⁻)は抑制性の神経伝達物質(GABAなど)が受容体に結合した際に流入し、細胞を過分極(興奮しにくい状態)させます。

  2. カリウムイオン: 不正解。カリウムイオン(K⁺)は細胞内に多く、静止膜電位の形成に重要です。アセチルコリン受容体チャネルはカリウムイオンも透過しますが、主な流入イオンはナトリウムイオンです。

  3. カルシウムイオン: 不正解。カルシウムイオン(Ca²⁺)は、神経終末からのアセチルコリン放出や筋小胞体からの放出による筋収縮の引き金として重要ですが、直接アセチルコリン受容体チャネルを大量に流入するイオンではありません。

  4. ナトリウムイオン: 正解。 アセチルコリンがニコチン性アセチルコリン受容体に結合するとチャネルが開き、細胞外から細胞内へナトリウムイオン(Na⁺)が流入します。これにより脱分極が起こり、活動電位が発生して筋収縮に至ります。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 重症筋無力症: この疾患はアセチルコリン受容体に対する自己抗体が作られ、神経からの命令が筋肉に伝わりにくくなる自己免疫疾患です。筋力低下や易疲労性が特徴です。

【問27】規則的な日常生活を送っている成人で、血中濃度が1日のうち起床時に最も高くなるのはどれか。

  1. アドレナリン

  2. コルチゾール

  3. 成長ホルモン

  4. メラトニン

【正解】2

【30秒でわかる!ポイント解説】
副腎皮質から分泌されるコルチゾールはストレスホルモンとも呼ばれ、明確な日内変動があります。早朝(起床時)に最も高く、夜にかけて低下するリズムで体を活動モードに切り替える働きをします。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. アドレナリン: 不正解。アドレナリンは副腎髄質から分泌され、闘争・逃走反応など身体的・精神的ストレスに反応して急激に分泌されます。明確な日内変動はありません。

  2. コルチゾール: 正解。 コルチゾールは、血糖値を上昇させたり、抗炎症作用を持ったりするホルモンで早朝3〜4時頃から分泌が始まり、起床時にピークを迎えるというサーカディアンリズム(概日リズム)を示します。

  3. 成長ホルモン: 不正解。成長ホルモンは、深い睡眠中(特にノンレム睡眠のステージ3)に分泌のピークを迎えます。

  4. メラトニン: 不正解。メラトニンは睡眠を促すホルモンで、夜間に分泌が高まり、朝の光を浴びることで分泌が抑制されます。

【さらに深掘り!関連知識】

  • クッシング症候群: コルチゾールが過剰に分泌される疾患で、中心性肥満、満月様顔貌(ムーンフェイス)、高血圧、高血糖などの特徴的な症状が現れます。

【問28】胸管について正しいのはどれか。

  1. 集めたリンパを左鎖骨下動脈に注ぐ。

  2. 右側の頸リンパ本幹と合流する。

  3. 毛細リンパ管網である。

  4. 乳び槽から始まる。

【正解】4

【30秒でわかる!ポイント解説】
胸管は、体内で最も太いリンパ本幹です。下半身と左上半身のリンパを集め、腹部にある「乳び槽」から始まり、最終的に左の静脈角(鎖骨下静脈と内頸静脈の合流部)に注ぎます。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 集めたリンパを左鎖骨下動脈に注ぐ。: 不正解。リンパは最終的に静脈系に還流します。胸管は左鎖骨下「静脈」と左内頸「静脈」が合流する「左静脈角」に注ぎます。動脈ではありません。

  2. 右側の頸リンパ本幹と合流する。: 不正解。右側の頸リンパ本幹などは、右リンパ本幹を形成し「右静脈角」に注ぎます。胸管とは合流しません。

  3. 毛細リンパ管網である。: 不正解。毛細リンパ管は、組織のリンパを回収する最も末梢の細い管です。胸管はそれらが合流してできる最も太い本幹です。

  4. 乳び槽から始まる。: 正解。 胸管は、第1〜2腰椎の高さにあるリンパ液の溜まりである乳び槽を起始部として上行します。

【さらに深掘り!関連知識】

  • リンパの還流経路: 右上半身(右頭頸部、右上肢、右胸部)のリンパは右リンパ本幹へ、それ以外の全身(下半身と左上半身)のリンパは胸管へ集められ、それぞれ左右の静脈角から静脈に還流します。この左右の違いは頻出です。

【問29】嚥下反射に伴って起こるのはどれか。

  1. 甲状腺の上下の動き

  2. 肝臓の上下の動き

  3. 声門の開放

  4. 舌根の沈下

【正解】1

【30秒でわかる!ポイント解説】
嚥下(飲み込み)の際には、食べ物が気管に入らないように(誤嚥を防ぐために)喉頭が持ち上がり、喉頭蓋が気管の入り口(声門)を塞ぎます。甲状腺は喉頭の前面にあるため、この喉頭の動きに伴って一緒に上下します。

【なぜ?がわかる詳細解説】

  1. 甲状腺の上下の動き: 正解。 嚥下時には、喉頭が前上方に挙上されます。甲状腺は甲状軟骨に付着しているため喉頭と一緒に動きます。

  2. 肝臓の上下の動き: 不正解。肝臓は横隔膜の下にあり、呼吸に伴って上下しますが、嚥下反射とは直接関係ありません。

  3. 声門の開放: 不正解。声門が開放すると食べ物が気管に入ってしまうため嚥下時には声帯が閉鎖し「声門は閉鎖」します。

  4. 舌根の沈下: 不正解。嚥下時には舌根が挙上して食塊を咽頭へ送り込みます。舌根が沈下すると気道を塞いでしまうため起こりません。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 嚥下の5期: 嚥下は①先行期(認知期)、②準備期(咀嚼期)、③口腔期、④咽頭期、⑤食道期の5つの段階に分けられます。嚥下反射が起こるのは④咽頭期です。

【問30】胎生3週の発生過程にある胚子の横断面を図に示す。
Aから分化するのはどれか。

(出典:厚生労働省 第114回看護師国家試験 午前問題 問30)

  1. 気管

  2. 食道

  3. 脊髄

  4. 大動脈

【正解】3

【30秒でわかる!ポイント解説】
胚子は、外胚葉、中胚葉、内胚葉の3つの胚葉からできています。図のAは神経管であり、これは外胚葉から分化します。神経管は将来、脳や脊髄といった中枢神経系になります。

【なぜ?がわかる詳細解説】
※この図では、Aは背側の外胚葉から形成される神経管を示しており、将来、脳や脊髄へと分化します。

  1. 気管: 不正解。気管や食道などの消化管・呼吸器は「内胚葉」から分化します。

  2. 食道: 不正解。食道も「内胚葉」由来です。

  3. 脊髄: 正解。 図のAが示す神経管は「外胚葉」から分化し、将来、脳と脊髄になります。

  4. 大動脈: 不正解。大動脈などの循環器系や骨・筋肉は「中胚葉」から分化します。

【さらに深掘り!関連知識】

  • 3胚葉からの分化:

    • 外胚葉: 表皮、神経系(脳、脊髄)、感覚器

    • 中胚葉: 骨格、筋、循環器系(心臓、血管)、腎泌尿器系

    • 内胚葉: 消化器系(食道、胃、腸)、呼吸器系(気管、肺)
      この大まかな分類は国家試験で頻出です。

お疲れ様でした!
これで午前問題の問1~30をクリアですね!

「なるほど、そういうことか!」ってなった問題もあれば「うわ、これ苦手…」って感じた問題もあったんじゃないでしょうか?
でも大丈夫!
1つ1つ取り組むことで自信は必ずついてきます。

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