身体的苦痛?精神的苦痛? QOL低下の答えはこれ

アセスメント

トータルペインは、身体・精神・社会(必要に応じてスピリチュアル)が重なって生じる苦痛です。どこに分類するかよりもどういう視点でつながりを捉えるかがポイントです。

最後に、実習でそのまま使える「実習記録の例文」を用意しました。

【本日の質問】

緩和ケアの実習で、トータルペインのアセスメントをしています。
患者さんに痛みがあってQOLが下がっている場合、これは「身体的苦痛」として扱うのか、それとも「精神的苦痛」に入れるのかで迷っています。
看護学生でも整理しやすい考え方があれば教えてください。

【本日の回答】

すごく大事な視点です。
結論から言うと、どちらか一方に無理に決めなくて大丈夫です。
トータルペインは、身体・精神・社会(必要ならスピリチュアル)が重なって出てくるので、1つの出来事が複数の側面にまたがるのは自然なことです。

整理するときは、次の順番で考えると迷いにくくなります。
1. 出発点を決める
痛みそのものは、まず身体的苦痛として捉えます。

2. 広がった影響を分ける
痛みのせいで動けない、眠れない、食欲が落ちるといった変化は、身体面に出ることが多いですが、精神面とも重なることがあります。
「この先どうなるんだろう」という不安や意欲低下は、主に精神面の苦痛として捉えます。
外出できない、役割が果たせない、家族関係が変化したなどは社会面です。

3. QOL低下は結果としてまとめる
QOL低下は、1つの分類というより、複数の苦痛が重なった最終的な状態として扱うと整理しやすいです。

例えば、
「痛みで歩けない(身体)→活動量が下がる(身体)→気分が落ち込む(精神)→人と会わなくなる(社会)→QOLが下がる」
のように、矢印でつなぐと関連が見えやすくなります。

看護で大切なのは、どのラベルを付けるかよりも、どの連鎖に介入すると患者さんが楽になるかを見つけることです。
そのため記録や関連図では、「痛み(身体的苦痛)を起点に、活動制限・気分低下・社会参加低下を経てQOL低下につながっている」と書くと、評価者にも意図が伝わりやすくなります。

📌 本日の要点まとめ


【実習記録の例文】
Aさんは〇〇の疼痛を訴えており、活動量の低下がみられる。持続する疼痛により△△ができず、将来への不安と意欲低下が出現している。さらに、活動量の低下に伴い社会参加も低下している。
以上より、身体的苦痛を起点として精神面・社会面へ影響が波及し、QOL低下につながっていると考える。

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