ちょっと知りたい!看護実習ミニ辞典:MMSE(簡易知能検査)

成人

MMSE(簡易知能検査)は、認知機能低下の可能性を確認する30点満点のスクリーニング検査です。

評価項目と得点

MMSE(簡易知能検査)は、11項目を30点満点で評価します。
口頭での質問や課題に加えて、文章を書く課題や図形を模写する課題があります。

MMSEの11項目と点数は以下のとおりです。
1.時間の見当識:現在の時間に関する見当識を5項目で確認します。1項目の正答につき1点で、合計5点です。

2.場所の見当識:現在いる場所に関する見当識を5項目で確認します。1項目の正答につき1点で、合計5点です。

3.3単語の即時再生:提示された3つの言葉をすぐに繰り返してもらいます。1つ正答するごとに1点で、合計3点です。

4.注意・計算:100から7を順番に引く計算課題を行います。計算課題を拒否した場合は、単語を逆から答える逆唱課題を行います。正答につき1点で、合計5点です。

5.3単語の遅延再生:先ほど覚えた3つの言葉を思い出してもらいます。1つ正答するごとに1点で、合計3点です。

6.物品呼称:提示された2つの物品の名前を答えてもらいます。1つ正答するごとに1点で、合計2点です。

7.文章復唱:提示された文章をそのまま繰り返してもらいます。正しく復唱できれば1点です。

8.3段階の口頭命令:口頭で伝えられた3段階の指示に従ってもらいます。1つの指示を正しく行うごとに1点で、合計3点です。

9.書字命令:書かれた指示を読み、その内容に従ってもらいます。正しく行えれば1点です。

10.文章書字:自分で文章を書いてもらいます。採点基準を満たせば1点です。

11.図形模写:提示された図形を模写してもらいます。採点基準を満たせば1点です。

得点の見方

一般的に23点以下では認知症が疑われますが、得点だけで診断はできません。
総得点だけでなく、どの項目で得点できなかったかも確認します。

・時間・場所の見当識:現在の日時や場所を把握できているかを確認します。
・3単語の即時再生:新しい情報をその場で覚えられるかを確認します。
・注意・計算:注意を保ちながら情報を処理できるかを確認します。
・3単語の遅延再生:少し前に覚えた情報を思い出せるかを確認します。
・物品呼称・文章復唱:物の名前を答えたり、聞いた文章を繰り返したりできるかを確認します。
・口頭命令・書字命令:口頭や文字による指示を理解して実行できるかを確認します。
・文章書字:自分で意味の通る文章を作って書くことができるかを確認します。
・図形模写:図形を見て形や位置関係をとらえ、描き写せるかを確認します。

MMSEは、年齢、教育歴、言語、視力・聴力、運動機能、疲労、緊張、意識状態などの影響を受けるため、普段の認知機能や生活機能と合わせて評価します。

実施時の注意

MMSEを実施するときは、静かで落ち着ける環境で行います。
得点に影響するため、標準化された手順と採点基準に従い、誘導や規定外のヒントは行わないように注意しましょう。

本人へ検査の目的を説明する際は、「いくつか簡単な質問をさせてください。」など、患者さんが構えすぎないように説明します。

検査中は、できなかったことをその場で指摘したり責めたりせず、患者さんの様子に配慮しながら進めます。

MMSEの検査用紙や設問は著作物であるため、正規の検査用紙を使用します。

まとめ

・MMSEは、見当識、記憶、注意・計算、言語、構成能力など11項目から認知機能を30点満点で評価するスクリーニング検査です。
・一般的に23点以下は認知症を疑う目安ですが、得点だけでは診断できません。
・総得点だけでなく、どの項目で得点できなかったかを確認し、普段の認知機能や生活機能と合わせて評価します。
・実施時は標準化された手順と採点基準に従い、正規の検査用紙を使用します。

参考文献

日本老年医学会「認知機能の評価法と認知症の診断」
日本文化科学社「MMSE-J精神状態短時間検査 改訂日本版」

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