手段的日常生活動作(instrumental activities of daily living:IADL)は、家事や買い物、服薬管理など、生活を送るために必要な複雑な生活活動です。
IADLとは
IADLの内容は次のとおりです。
・電話や通信機器の使用
・買い物
・食事の準備
・家事
・洗濯
・交通機関の利用や外出
・服薬管理
・金銭管理
IADL評価で確認すること
IADLを行える能力があっても、これまで経験がない、家族が代わりに行っている、入院中で行う機会がないなど状況は様々です。
そのため、「できる・できない」、「行っている・行っていない」、「経験がある・ない」を分けて確認します。
できる場合でも安全に行えるか、見守りや介助が必要かを確認します。
介助が必要な場合は、できる部分と支援が必要な部分を具体的に確認します。
例えば、買い物では必要な物を選ぶ、支払う、持ち帰るなど、どの部分まで行えるかを確認します。
服薬管理では、薬を準備し、正しい時間と量で服用できるかを確認します。

入院前と現在を比べる
入院前にどのような生活をしていたかを確認することで、病気や治療によるIADLの変化がわかります。
入院前は一人で行えていた活動に支援が必要になっていないか、治療やリハビリテーションによってできる活動が増える可能性があるかを確認します。
確認する内容は次のとおりです。
・入院前に自分で行っていた活動
・入院前に家族などが行っており、本人は行っていなかった、または未経験の活動
・入院後にできなくなった、または支援が必要になった活動
・治療やリハビリテーションによって今後獲得できる可能性のある活動
退院後の生活を考える
退院後の生活を考えるときは、本人の能力だけでなく家族の支援の有無、自宅や周囲の環境も確認します。
確認する内容は次のとおりです。
・退院後に本人が行うIADL
・家族などから受けられる支援
・自宅や周囲の環境
・買い物や外出に利用できる交通手段
・服薬や金銭管理などに必要な支援
・利用できる介護サービスや社会資源
IADLの代表的な評価尺度
IADLの評価には、Lawton IADL尺度などが用いられます。
Lawton IADL尺度は、電話、買い物、食事の準備、家事、洗濯、移送、服薬管理、金銭管理の8領域について自立状況を評価します。
詳しい評価項目や判定方法は、Lawton IADL尺度の記事で紹介します。
まとめ
・IADLは、生活を送るために必要な複雑な生活活動です。
・「できる・できない」「行っている・行っていない」「経験がある・ない」を分けて確認します。
・入院前と現在を比べ、できなくなった活動や今後獲得できる可能性のある活動を確認します。
・退院後は、本人の能力だけでなく家族の支援や自宅・周囲の環境も確認します。
参考文献
ADLの評価法|日本老年医学会
手段的日常生活動作(IADL)尺度|日本老年医学会
IADL(手段的日常生活動作)とは?|済生会
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