コピペでかんたん立案!非効果的健康管理:肝硬変の看護計画

健康知覚-健康管理パターン

定義

非効果的健康管理とは、疾患によって医療処置・症状の管理・身体機能の維持などを必要とする患者やその家族が必要な処置やケアを行うことが困難あるいは不十分であり、望む生活ができない状態をいう。

「非効果的健康維持」と「非効果的健康管理」の使い方の違い

「非効果的健康維持」は喫煙、運動不足や過食・偏食などの不健康な生活習慣を変えたいと願っている個人に用いられ、発病を予防するための1次予防の場合に使用する。

「非効果的健康管理」は、すでに疾患があり、治療や生活調整を継続するための知識・技術・支援が必要な患者に使用する。

看護計画

疾患:
既往歴:
治療内容:
※代償性肝硬変、非代償性肝硬変、原因疾患、合併症の有無により必要な観察・ケア・指導が異なるため、患者の状態に応じて該当する項目を選択して用いる。

目標

肝硬変に関する自己管理の必要性を理解できる
治療を継続し、病状に応じた自己管理を行える
合併症や病状悪化を疑う症状に気づき、必要な対処や相談ができる
必要な支援を受けながら治療と生活を継続できる

O-P

1.肝硬変の原因疾患、病期、病状
-代償性肝硬変
-非代償性肝硬変
2.重症度
-Child-Pugh分類など
3.検査データ
-血液検査(肝機能):AST、ALT、ALP、γ-GTP、T-bilなど
-血液検査(肝予備能・凝固):TP、Alb、ChE、PT、PT-INR、血小板など
-血液検査(肝性脳症):NH3
-血液検査(腎機能・電解質):BUN、Cr、eGFR、Na、Kなど
-血液検査(貧血):Hbなど
-腹部超音波検査
-必要時:CT、MRI
-必要時:上部消化管内視鏡検査
-肝細胞がんの腫瘍マーカー:AFP、PIVKA-IIなど
4.バイタルサイン
5.肝硬変の症状の有無、程度
-無症状
-全身倦怠感
-食欲不振
-悪心
-腹部膨満
-腹水
-浮腫
-黄疸
-皮膚掻痒感
-こむら返り
6.合併症や病状悪化を疑う症状・所見の有無
-行動の変化、昼夜逆転
-意識レベルの変化
-羽ばたき振戦
-黄疸の増強
-吐血、黒色便
-急激な腹部膨満、体重増加、浮腫の増強
-発熱、腹痛、腹部圧痛
-呼吸困難
-尿量減少
-出血傾向
7.ADL・IADL
8.認知力、理解力
9.治療内容、副作用・併用薬の確認
-原因疾患に対する治療
-栄養療法
-腹水、浮腫に対する治療
-肝性脳症に対する治療
-食道・胃静脈瘤に対する治療
-皮膚掻痒感、こむら返りなどの症状に対する治療
-治療薬の副作用、併用薬
10.服薬状況
11.服薬管理状況
12.食事摂取量、食事内容
-食事摂取量
-食事回数
-腹水、浮腫がある場合の塩分摂取状況
-医師・管理栄養士から指示された栄養管理の実施状況
13.体重、体重の変化
14.腹囲、腹囲の変化
15.浮腫の有無、程度
16.水分出納、尿量
17.排便状況
18.活動量
19.睡眠状況
20.疾患について誰にどのように説明されているか
21.疾患についての理解
22.治療についての理解
23.増悪因子についての理解
-飲酒
-肥満、脂肪肝
-低栄養、過度な食事制限
-便秘
-感染
-脱水
-自己判断による服薬中断、受診中断
-肝機能に影響する可能性がある薬剤、サプリメント、健康食品の使用
24.セルフマネジメントの内容
-セルフマネジメントに対する理解度
-患者が行っている行動が正しいか
-体重、腹囲、浮腫、尿量、排便、睡眠、意識状態などの記録状況
-定期受診、血液検査、画像検査、内視鏡検査の継続状況
-服薬記録、飲み忘れ時の対応の理解
-食事、飲酒、活動に関する自己管理の状況
25.疾患、治療に対する受け止め方
26.不安に思っていること
27.ストレスの有無、対処方法
28.生活状況
-1日の過ごし方
-食生活
-喫煙や飲酒の有無
-運動量、運動習慣
-自宅・地域の環境
-職業
-経済状況
29.家族のサポートの有無、状況
30.家族の知識、理解
31.ソーシャルサポート(社会的支援)の活用状況
-情緒的サポート:共感や愛情の提供
-道具的サポート:形のある物やサービスの提供
-情報的サポート:問題の解決に必要なアドバイスや情報の提供
-評価的サポート:肯定的な評価の提供

T-P

1.倦怠感に対するケアを行う
-症状に応じて活動と休息を調整する
-ADLに応じて必要な動作を介助する
・できることは自身で行えるように声を掛ける
・できない動作は介助する
-病状や体力に応じて無理のない活動、運動を検討する
2.食欲不振、悪心に対するケアを行う
-食べやすい食事内容や食事形態を検討する
-食事回数や食事時間を調整する
-医師・管理栄養士と連携し、病状に応じた栄養指導を受けられるように調整する
3.腹部膨満、腹水、浮腫に対するケアを行う
-体重、腹囲、浮腫の程度、水分出納を確認する
-衣類や寝具による腹部、下肢への圧迫を避ける
-安楽な体位を整える
-浮腫部の皮膚を清潔に保ち、皮膚障害を予防する
-病状に応じて塩分管理を行えるように支援する
-必要に応じて水分管理を行えるように支援する
-利尿薬を使用する場合は、体重、尿量、血圧、腎機能、電解質の変化を確認する
4.皮膚掻痒感に対するケアを行う
-皮膚を清潔に保ち、保清後は保湿を行う
-掻破を予防できるように爪のケアや衣類、寝具を調整する
-必要に応じて止痒薬を使用できるように支援する
5.こむら返りに対するケアを行う
-筋肉をゆっくり伸ばし、安楽な体位を整える
-症状が出現する時間帯や頻度を確認し、休息や活動を調整する
6.排便状況に応じて便秘を予防できるように調整する
-排便回数、便性状、最終排便日を確認する
-食事内容、水分摂取量、活動量、排便習慣を確認する
-落ち着いて排便できる時間と環境を整える
-下剤を使用する場合は、排便回数、便性状、効果を確認する
-下痢が続く場合は、水分出納や電解質の変化を確認する
7.転倒、打撲、創傷を予防できるように環境を整える
-ベッド周囲や移動経路を整理し、障害物を取り除く
-足元の照明を確保し、滑りにくい履物を使用できるようにする
-病状やADLに応じて移動、歩行、排泄動作を介助する
-ナースコールを手の届く位置に置く
8.手指衛生や保清などの感染予防を行う
-ケアの前後に手指衛生を行う
-口腔、皮膚、陰部を清潔に保つ
-皮膚の傷や発赤、腫脹、熱感、排液の有無を確認する
-点滴やドレーンなどの挿入部がある場合は、清潔を保ち感染徴候を確認する
9.行動や意識状態の変化、羽ばたき振戦、黄疸の増強、吐血、黒色便、急激な腹部膨満や体重増加、浮腫の増強、発熱、腹痛、腹部圧痛、呼吸困難、尿量減少、出血傾向など、合併症や病状悪化を疑う症状・所見がある場合は速やかに報告する
10.確実に服薬できるように内服管理を行う
11.内服を自己管理できるように方法を検討する
12.治療薬の副作用に応じたケアを行う
13.定期受診、検査、治療を継続できる方法を検討する
14.患者の思いや不安を傾聴し、尊重した態度で接する
15.患者に合ったストレスへの対処方法を検討する
16.疾患に対する注意点や自己管理の方法についてのパンフレットを作成する
17.家族が支援に参加する場合は、同じ知識を得て対応できるように説明する場を設ける
18.退院前カンファレンスを開催する
-患者や家族がニーズや不安を表出できるように支援し、必要時は代弁する
-退院指導の内容を地域の支援者に伝える
19.ソーシャルサポート(社会的支援)を紹介する

E-P

1.肝硬変についてパンフレットを用いて以下を説明する
-肝硬変の病態、現在の病状
-代償性肝硬変と非代償性肝硬変の違い
-原因疾患に対する治療の必要性
-肝硬変に対する治療と副作用
-治療を継続する必要性
-服薬管理の重要性と方法
-自己判断で服薬を中止・減量しないこと
-定期受診を継続する必要性
-肝細胞がんを早期発見するために定期的な検査が必要であること
-日常生活の注意点
・飲酒している場合は、禁酒すること
・規則正しい生活
・医師・管理栄養士から指示された食事、栄養管理を行い、自己判断で過度な食事制限をしないこと
・腹水や浮腫がある場合は、指示された塩分管理を行うこと
・必要時は、指示された水分管理を行うこと
・体重、腹囲、浮腫、尿量、排便、睡眠、意識状態などを記録すること
・便秘を予防すること
・病状に応じて活動と休息を調整すること
・薬剤、サプリメント、健康食品を使用する前に医師・薬剤師へ相談すること
・手洗いや保清などの感染予防を行うこと
-合併症や病状悪化を疑う症状・所見
・行動の変化、昼夜逆転、意識状態の変化、羽ばたき振戦
・黄疸の増強
・吐血、黒色便
・出血傾向
・急激な腹部膨満、体重増加、浮腫の増強
・発熱、腹痛
・呼吸困難
・尿量減少
・これらの症状や所見がみられた場合は、すぐに医療機関へ連絡し受診すること
2.かかりつけ医の必要性について説明する
3.ソーシャルサポート(社会的支援)の活用方法について説明する
4.災害時の対応について説明する
-内服薬の予備、薬剤情報、お薬手帳を準備する
-主治医、薬局、肝疾患相談支援センターなどの連絡先を確認できるようにしておく
-避難生活で服薬、食事管理、排便管理、受診が途切れないように治療内容と受診予定を記録しておく

参考サイト

肝硬変|国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所 肝炎情報センター
肝硬変診療ガイドライン2020|日本消化器病学会・日本肝臓学会
患者さんとご家族のための肝硬変ガイド2023|日本消化器病学会・日本肝臓学会
肝臓病の理解のために|一般社団法人 日本肝臓学会

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