ちょっと知りたい!看護実習ミニ辞典:フレイル

成人

フレイルは、加齢に伴って心身の力が低下し、健康な状態と要介護状態の中間にある状態です。
「虚弱」とも表現され、早めの支援によって改善が期待できることが特徴です。

フレイルの特徴

フレイルは、加齢による変化に加えて、体重減少、疲れやすさ、歩行速度の低下などがみられる状態です。

フレイルになると、病気や入院などの影響を受けやすくなる一方、早めに支援することで状態の改善や進行予防が期待できます。

フレイルは3つの面から見る

・身体的フレイル:体重減少、筋力低下、歩行速度の低下、疲労感、身体活動量の低下など
・精神・心理的フレイル:意欲低下、抑うつ気分、認知機能低下など
・社会的フレイル:外出や交流の減少、閉じこもり、独居、経済的な問題など

この3つは互いに影響します。
例えば、外出が減ると活動量が低下し、食欲や筋力が落ち、さらに外へ出にくくなるという悪循環が生じることがあります。

フレイルの評価

身体的フレイルの代表的な評価基準として、2020年改定の日本版CHS基準(J-CHS基準)があります。

日本版CHS基準(J-CHS基準)の内容は以下のとおりです。
・体重減少:6か月で意図しない2kg以上の体重減少
・筋力低下:握力が男性28kg未満、女性18kg未満
・疲労感:ここ2週間、わけもなく疲れたように感じる
・歩行速度:通常歩行速度が1.0m/秒未満
・身体活動:軽い運動・体操と定期的な運動・スポーツを、どちらも週1回も行っていない

・3項目以上:フレイル
・1〜2項目:プレフレイル
・該当なし:ロバスト(健常)

実習で確認すること

実習では入院前と現在の状態を比較して、フレイルにつながる変化がないかを確認します。

・食事摂取量、体重
・立ち上がり、歩行などの動作能力
・活動量、臥床時間、疲労感
・会話や他者との交流、活動への参加状況

現在「できる・できない」だけでなく、入院前と比べて低下していないかを確認することが大切です。

確認した内容をもとに、栄養、身体活動、社会参加の面から必要な支援を考えます。
支援内容は、疾患や身体機能、嚥下状態、治療内容などに合わせ、必要に応じて多職種と連携します。

まとめ

・フレイルは、健康と要介護状態の中間にあり、早めの支援によって改善や進行予防が期待できます。
・フレイルには身体的、精神・心理的、社会的な側面があり、互いに影響します。
・身体的フレイルの代表的な評価基準であるJ-CHS基準では、体重減少、筋力低下、疲労感、歩行速度、身体活動の5項目を評価します。
・入院前と現在の状態を比較し、必要な支援を栄養、身体活動、社会参加の面から考えます。

参考文献

フレイル|一般社団法人 日本老年医学会
2020年改定 日本版CHS基準(J-CHS基準)|国立長寿医療研究センター
健康長寿に向けて必要な取り組みとは?フレイル予防|厚生労働省
食事摂取基準を活用した高齢者のフレイル予防事業|厚生労働省

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