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黄疸を評価する領域
ゴードンの機能的健康パターン:栄養-代謝パターン、排泄パターン、活動-運動パターン、認知-知覚パターン、自己知覚-自己概念パターンなど
ヘンダーソンの14の基本的欲求:適切に飲食する、身体の老廃物を排泄する、身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する、移動する、好ましい肢位を保持するなど
黄疸とは
黄疸とは、血液中の総ビリルビンが異常に増加し、皮膚、粘膜、眼球結膜に沈着して黄色く見える状態を言う。黄疸は特定の疾患名ではなく症状である。肉眼的に黄疸が確認できる血液中のビリルビン値の目安は、総ビリルビン値2.0mg/dL以上であり、2.0~3.0mg/dLで気づかれることが多い。
黄疸の分類
1.溶血性黄疸(溶血性貧血、ABO不適合やRh不適合による新生児溶血性黄疸など)
2.肝細胞性黄疸(急性ウイルス性肝炎(A型・B型・C型など)、慢性ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NAFLD/NASH)、劇症肝炎、自己免疫性肝炎(AIH)、肝硬変、肝細胞がんなど)
3.閉塞性黄疸(胆道結石(総胆管結石など)、急性胆管炎、胆道がん、膵頭部がんによる総胆管狭窄)
4.肝内胆汁うっ滞(薬剤性肝障害、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)など)
5.遺伝性(体質性)黄疸(ギルバート症候群、クリグラー・ナジャー症候群、デュビン・ジョンソン症候群、ローター症候群、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)など)
6.新生児・乳児性黄疸(生理的黄疸、母乳性黄疸、病的黄疸(溶血性や感染症に伴うものなど)、遷延性黄疸など)
黄疸に必須の情報収集項目
黄疸の原因
既往歴、家族歴
服薬歴、アルコール歴、職業歴、渡航歴
黄疸が出現してから現在までの経過
黄疸の部位、程度(皮膚、眼球結膜の黄疸の有無)
黄疸の随伴症状(倦怠感、悪心・嘔吐、食欲不振、皮膚の掻痒感、脂肪便(灰白便)、ビリルビン尿、ボディイメージ混乱、不安など)
黄疸に関する検査データ(血液検査(総ビリルビン、直接ビリルビン、間接ビリルビン、肝・胆機能、アルブミン、凝固系、腫瘍マーカーなど)、便検査(灰白便・脂肪便)、尿検査(尿ビリルビン、尿ウロビリノーゲン)、腹部超音波、腹部CT、MRIなど)
全身状態
バイタルサイン
腹部の状態(肝腫大、脾腫、圧痛、腹部膨満感、腹水の有無など)
出血傾向の有無
ADL
食事摂取状況
体重、体重の変化
便の性状
尿の性状
睡眠状況
ストレスの有無
黄疸に対する治療(原因疾患の治療、薬物療法、内視鏡治療、外科的治療、光線療法(新生児黄疸の場合))
黄疸に対する治療の効果
黄疸に対する患者や家族の反応
黄疸のアセスメント定型文
アセスメントの基本的な流れと書き方
アセスメントの基本的な流れと書き方は次のようになります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。
2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。
3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。
現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。
4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により 【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。
作成の方法
・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。
1.患者の状態の判断
■患者の状態
Aさんは【いつから】、【黄疸が生じた時の状況を記入】となり、【黄疸が生じてから現在までの経過を記入】。現在は【黄疸の詳しい状況を記入】である。
検査データは【異常な検査データ、画像などの結果を記入】である。
■介入の有無
黄疸に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われている。
黄疸に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分ではない。
黄疸に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。
■患者・家族の思い、認識
Aさん(Aさんの家族)は黄疸について【患者の反応(家族の反応)】と【話している、認識している】。
■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
以上の情報から、黄疸とそれに伴う弊害が認められる現在の状況は適切な状態とは言えない。
(ヘンダーソンの場合)
以上の情報から、黄疸とそれに伴う弊害が認められる現在の状況は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)
2.根拠の記載
■溶血性貧血による黄疸
【遺伝子異常、自己免疫(IgG、補体)、薬剤、細菌、ウイルス】により赤血球が早期に破壊されて溶血すると血液中に間接ビリルビンが過剰に放出される。これにより肝臓でのグルクロン酸抱合能を超過するため、血液中の間接ビリルビンが異常に増加し、皮膚や眼球結膜に沈着して黄疸が生じる。この【部位を記入】に見られている黄疸はこれらの機序により生じている。
※肝臓で処理されたビリルビンは腸管に排泄されます。
■新生児溶血性黄疸(ABO血液型不適合)
母親と新生児の血液型が合わないこと(母子血液型不適合)により、胎盤を通過した母親のIgG抗体(抗A抗体または抗B抗体)が新生児の赤血球を破壊し溶血させる。また、新生児は肝臓のグルクロン酸抱合能が未熟なため、この過剰な間接ビリルビンを十分に処理できない。これらにより、血液中の間接ビリルビンが急激に増加し、皮膚や眼球結膜に沈着して黄疸が生じる。新生児黄疸は生後24時間以内に発症するのが特徴で、高値になると脳に沈着し核黄疸(ビリルビン脳症)を引き起こすことがある。この【部位を記入】に見られている黄疸はこれらの機序により生じている。
※ABO血液型不適合、母親がO型で、児がA型またはB型であることが原因の大部分を占めます。
■新生児溶血性黄疸(Rh式血液型不適合)
過去の流産、第一子の妊娠や分娩などでRh-の母親の体内にRh+の血液が入ることにより抗Rh抗体(抗D抗体)が産生される。今回の妊娠では、胎盤を通過した抗Rh抗体(抗D抗体)が新生児の赤血球を破壊し溶血させる。また、新生児は肝臓のグルクロン酸抱合能が未熟なため、この過剰な間接ビリルビンを十分に処理できない。これらにより、血液中の間接ビリルビンが急激に増加し、皮膚や眼球結膜に沈着して黄疸が生じる。新生児黄疸は生後24時間以内に発症するのが特徴で、高値になると脳に沈着し核黄疸(ビリルビン脳症)を引き起こすことがある。この【部位を記入】に見られている黄疸はこれらの機序により生じている。
その他の根拠一覧
■肝炎による黄疸
■肝硬変による黄疸
■肝がんによる黄疸
■薬剤性肝障害による黄疸(肝細胞障害型)
■総胆管結石による黄疸
■急性胆管炎による黄疸
■胆道がんによる黄疸
■膵頭部がんによる黄疸
■薬剤性肝障害による黄疸(胆汁うっ滞型)
■薬剤性肝障害による黄疸(混合型)
■原発性胆汁性胆管炎(PBC)による黄疸
■原発性硬化性胆管炎(PSC)による黄疸
■ギルバート症候群による黄疸
■クリグラー・ナジャー症候群(Ⅰ型)による黄疸
■クリグラー・ナジャー症候群(Ⅱ型)による黄疸
■デュビン・ジョンソン症候群による黄疸
■ローター症候群による黄疸
■生理的黄疸
■母乳性黄疸
■胆道閉鎖症による黄疸
■先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)による黄疸
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