【アセスメントの視点】あっという間にすぐ書ける!掻痒感(かゆみ)のらくらくアセスメント

症状別アセスメント

この記事は、noteのメンバーシップで公開している【完全版】の一部を【無料お試し版】として公開しています。

メンバーシップ(初月無料)に参加すると、この記事の全ての解説はもちろん、300本以上の全ての看護計画・アセスメント記事が今すぐ読み放題になります。Word/Excelでのダウンロード特典も利用可能です。

掻痒感(かゆみ)を評価する領域

ゴードンの機能的健康パターン:認知-知覚パターン、睡眠-休息パターンなど
ヘンダーソンの14の基本的欲求:身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する、眠る、休息するなど

掻痒感(かゆみ)とは

掻痒感とは、皮膚や粘膜に生じる掻きたいという欲求を伴う不快な感覚を言う。

掻痒感のしくみについては、以下を参照してください。
かゆみに関するQ&A 看護roo!
皮膚のかゆみのメカニズム 京都大学医学部附属病院皮膚科 アレルギー 69(4)256-259, 2020(令2)

掻痒感の分類
掻痒感の分類は文献やサイトによって様々だが、なんでなんだナーシングでは以下のように整理した。

原因による分類
掻痒感は、その原因から5つに大別できる。

1.皮膚由来の掻痒:皮膚そのものの炎症や皮膚のバリア機能の低下によって生じる掻痒感のこと。(アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、接触皮膚炎、皮膚乾燥症など)
2.全身性疾患に伴う掻痒:腎臓や肝臓の機能低下などにより体内に蓄積した内因性のかゆみ誘発物質(尿毒症性物質、胆汁酸など)が血流を介して主に末梢神経を刺激することで生じる掻痒感のこと。(慢性腎不全、肝硬変、胆汁うっ滞、血液疾患、悪性腫瘍など)
3.神経障害性掻痒:かゆみを伝える神経経路(末梢神経〜脊髄~脳)の損傷や圧迫により生じる掻痒感のこと。(帯状疱疹後の神経痛、脳梗塞、脳腫瘍、脊髄空洞症など)
4.心因性の搔痒:明らかな皮膚疾患、全身性疾患、神経の異常がないにもかかわらず精神的・心理的な要因が関与して生じる掻痒感のこと。(精神的なストレス、不安、うつ状態など)
5.混合性掻痒:上記の複数の原因が複合的に関与して生じる掻痒感のこと。

機序による分類
かゆみがどの部位で発生するかによる分類

1.末梢性掻痒:皮膚に分布する知覚神経の末端(C線維)が、ヒスタミンなどの化学伝達物質により刺激されることで生じる掻痒感のこと。
2.中枢性掻痒:疾患や薬剤の副作用により、中枢神経系(脳、脊髄)に神経伝達の異常が発生して生じる掻痒感のこと。

掻痒感(かゆみ)に必須の情報収集項目

既往歴、アレルギー歴

原因疾患の有無、掻痒感の原因

搔痒感が出現するタイミング、継続時間、日内変動の有無

掻痒感が生じる部位(全身性、局所性)、程度、性状

かゆみの強度評価尺度(VASなど)

増悪、軽減する因子の有無

掻痒感の随伴症状の有無、程度(不眠、イライラ、掻破行為による皮膚症状、二次感染など)

掻痒感に関する検査データ(血液検査(腎機能、肝機能、甲状腺機能、アレルギー関連など)、パッチテスト、皮膚生検)

皮膚の状態、浮腫の有無、掻破による二次感染の有無

日常生活への影響

睡眠状況

服薬状況

ストレスの有無

掻痒感に対する治療、ケアの有無(原因疾患の治療、外用薬、薬物療法、スキンケア、環境調整、アレルゲンの除去など)

掻痒感に対する治療の効果

掻痒感に対する患者や家族の反応

掻痒感(かゆみ)のアセスメント定型文

アセスメントの基本的な流れと書き方

アセスメントの基本的な流れと書き方は次のようになります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。

2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。

3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により 【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

作成の方法

・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。

1.患者の状態の判断

■患者の状態
Aさんは【いつから】、【掻痒感が生じた時の状況を記入】となり、【掻痒感が生じてから現在までの経過を記入】。現在は【掻痒感の詳しい状況を記入】である。

検査データは【異常な検査データ、画像などの結果を記入】である。

■介入の有無
掻痒感に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われている。

掻痒感に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分ではない。

掻痒感に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。

■患者・家族の思い、認識
Aさん(Aさんの家族)は掻痒感について【患者の反応(家族の反応)】と【話している、認識している】。

■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
以上の情報から、掻痒感とそれに伴う弊害が認められる現在の状況は適切な状態とは言えない。

(ヘンダーソンの場合)
以上の情報から、掻痒感とそれに伴う弊害が認められる現在の状況は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)

2.根拠の記載

■脳血管障害による掻痒感

【脳出血、脳梗塞】により、視床や大脳皮質などのかゆみの伝達・抑制にかかわる中枢神経が障害される。かゆみの伝達経路が障害されると神経細胞が外部からの刺激がないにもかかわらず自発的な異常興奮を起こして掻痒感(異常感覚)が生じる。また、かゆみを抑制する神経経路が障害されると本来なら無視されるような微弱な信号も抑制できずに掻痒感として認識される。この【部位を記入】に見られている掻痒感はこれらの機序により生じている。

■脊髄空洞症による掻痒感

脊髄空洞症により脊髄の内部に脳脊髄液を含む空洞が形成されて周囲の神経線維が圧迫・破壊される。これにより障害された神経線維が外部からの刺激がないにもかかわらず自発的な異常興奮を起こして掻痒感や灼熱感などの異常感覚が生じる。また、かゆみを抑制する神経経路が障害されるため、本来なら無視されるような微弱な信号も抑制できずに掻痒感として認識される。この【部位を記入】に見られている掻痒感はこれらの機序により生じている。

■肝疾患、胆嚢・胆道疾患による掻痒感

【肝硬変、慢性肝炎、原発性胆汁性胆管炎、閉塞性胆道疾患】により胆汁酸がうっ滞すると血液中にリソホスファチジン酸(LPA)や胆汁酸が増加して皮膚の末梢神経を刺激する。また、中枢神経では内因性オピオイドのバランスが崩れ、掻痒感を抑制する作用よりも誘発する作用が優位となり掻痒感が引き起こされる。この【部位を記入】に見られている掻痒感はこれらの機序により生じている。

その他の根拠一覧

■肝疾患、胆嚢・胆道疾患による掻痒感
■胆道がん、膵臓がんによる掻痒感
■慢性腎不全による掻痒感
■甲状腺機能亢進症(バセドウ病)による掻痒感
■甲状腺機能低下症(橋本病)による掻痒感
■糖尿病神経障害による掻痒感
■慢性骨髄性白血病(CML)による掻痒感
■悪性リンパ腫(全身性)による掻痒感
■悪性リンパ腫(皮膚)による掻痒感
■帯状疱疹による掻痒感
■白癬菌、真菌による掻痒感
■疥癬による掻痒感
■蕁麻疹(即時型アレルギー)による掻痒感
■アレルギー性接触性皮膚炎(遅延型アレルギー)による掻痒感
■アトピー性皮膚炎による掻痒感
■脂漏性湿疹による掻痒感
■刺激性接触性皮膚炎による掻痒感
■放射線治療による掻痒感
■抗がん剤(EGFR阻害薬など)による搔痒感
■抗がん剤(プラチナ製剤など)による搔痒感
■オピオイド鎮痛薬による搔痒感
■妊娠性痒疹による掻痒感
■妊娠性掻痒性蕁麻疹様丘疹(PUPPP)による掻痒感
■妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)による掻痒感
■更年期障害による掻痒感
■加齢性皮膚掻痒症
■皮膚乾燥症(ドライスキン)による掻痒感
■湿潤による掻痒感
■心因性による掻痒感

▼プレミアムプランは初月無料で全記事読み放題▼

  • 看護実習で使える記事300本以上(情報収集/アセスメント/看護診断/標準看護計画/疾患別看護計画)
  • Word・Excelのダウンロード特典/限定記事も利用できます
  • 初月無料は「プレミアムプラン」のみ(翌月から月額400円)

プレミアムプランは初月無料全記事読み放題!
※初月無料はプレミアムプランのみ(翌月から月額400円)

実習で迷ったら、まずはここ(入口)から。
[プレミアム入会ページ/学習の地図(最短ルート)]

なんでなんだナーシング note メンバーシップ
タイトルとURLをコピーしました