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アセスメント(評価)ってなにを書けばいいの?
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※試し読みではアセスメントの項目は読めません。
情報収集
しっかり整理整頓!情報収集の素:ゴードンの機能的健康パターン
しっかり整理整頓!情報収集の素:ヘンダーソンの看護の基本となるもの
便秘を評価する領域
ゴードンの機能的健康パターン:排泄パターン
ヘンダーソンの14の基本的欲求:身体の老廃物を排泄する
便秘とは
便秘とは、本来排泄するべき便が大腸内に滞る事によって便性状が硬くなる、回数が減少する、過度な怒責をしなければ排泄できない、残便感、肛門の閉塞感などの排便困難感を認める状態を言う。
便秘の分類
1.原因による分類
器質性便秘:腸の形態的変化に伴って起きる便秘。
機能性便秘:腸が弛緩して蠕動運動が低下する事によって起きる便秘。弛緩性便秘、痙攣性便秘、直腸性便秘の3つに分かれる。
-弛緩性便秘:腸全体の弛緩や腸蠕動運動の低下によって便の水分が過度に吸収される事で起きる便秘。
-痙攣性便秘:副交感神経の過度の興奮により腸管が過緊張状態になる事で、腸が痙攣性に収縮して便の移送が妨げられる事によって起きる便秘。
-直腸性便秘:排便刺激(便意)を抑制する習慣により直腸の感受性が低下し、直腸内に便が到達(または貯留)しても便意が起きない事によって起きる便秘。
医原性便秘:医療行為によって起きる便秘。
産科的便秘:妊娠や分娩によって起きる便秘。
2.時期による分類(機能性便秘)
一過性便秘(単純性便秘):旅行や入院などの生活環境の変化、食事の偏り、食事摂取量が少ない、一時的なストレスなどによる短期間の便秘。
習慣性便秘(慢性便秘、常習性便秘):長期に渡り持続的にみられる便秘。便通異常症診療ガイドライン2023慢性便秘症では以下の様に定義されている。
3.部位による分類
大腸性便秘:大腸の機能障害で起こる便秘。
直腸性便秘:直腸の排便機能の障害で起こる便秘。
排便と便秘のしくみ
※詳しくは以下を参照してください。
便の成分・排便のメカニズム 看護roo!
便秘に必須の情報収集項目
便秘の原因
-器質性便秘
・腸管の狭窄(大腸がん、腹腔内腫瘍による壁外圧迫、クローン病、狭窄型虚血性大腸炎)
・腸管の非狭窄性便秘(排便回数減少型:巨大直腸、排便困難型:直腸がん、直腸重責、巨大直腸症、小腸瘤、S状結腸、直腸瘤など)
・憩室(大腸憩室症)
・直腸肛門の異常(肛門狭窄、痔核、痔瘻など)
-機能性便秘(弛緩性便秘)
・内分泌疾患(甲状腺機能低下症、副甲状腺機能亢進症、糖尿病合併症、高カルシウム血症)
・筋性疾患(筋ジストロフィー)
・神経性疾患(パーキンソン病)
・膠原病(全身性硬化症(強皮症))
・食事(食事の偏り、食事量が少ない)
・水分の不足(水分摂取量が少ない、脱水)
・運動不足
・筋力低下(高齢者)
・排泄習慣や環境の変化による便秘(旅行、入院、一時的なストレス)
-機能性便秘(痙攣性便秘)
・慢性的なストレス
・過敏性腸症候群(IBS)
-機能性便秘(直腸性便秘)
・直腸の感受性の低下(我慢を繰り返した、排便刺激(便意)を抑制する習慣、痔核による痛み、肛門裂傷による痛み、肛門周囲膿瘍による痛み、下剤の乱用)
・大脳レベルの障害(脳血管障害、多系統萎縮症など)
・脊髄レベルの障害(脳腫瘍、脊髄損傷、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、二分脊椎、多発性硬化症など)
-医原性便秘
・薬剤性(抗コリン薬(気管支拡張薬、鎮痛薬など)、三環系抗うつ薬、向精神薬、抗痙攣薬、抗パーキンソン薬、抗不整脈薬、オピオイド鎮痛薬、麻酔薬、鎮咳薬、降圧剤(カルシウム拮抗薬)、制酸薬、鉄剤、収斂薬(ビスマス製剤など))
・治療(食事制限、水分制限、安静度の制限)
-産科的便秘
・黄体ホルモン(プロゲステロン)
・腸の圧迫
・分娩による軟産道や会陰トラブル
・分娩後の運動不足
運動機能障害の有無
認知機能障害の有無
便秘が始まった時期から現在までの経過
排便状況、排便状況の変化
排便量、便性状
食事量、食事内容
飲水量、飲水内容
便秘の随伴症状の有無と程度(腹部膨満感、腹痛、食欲不振、悪心・嘔吐、不安、不眠、イライラ感、肛門の亀裂など)
便秘に関する検査データ((疾患の確認のための)血液検査、便潜血検査、腹部単純レントゲン、CT、MRI、胃カメラ、大腸カメラ、消化管造影検査、腹部超音波検査など)
便秘に対する治療の有無(食事療法、排便管理、運動療法、薬物療法、生活指導、心理療法、(原因疾患により)外科的治療)
便秘に対する治療の効果
便秘に対する患者や家族の反応
便秘のアセスメント定型文
アセスメントの基本的な流れと書き方
アセスメントの基本的な流れと書き方は次の様になります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。
2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。
3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。
現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。
4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により
【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。
作成の方法
・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。
1.患者の状態の判断
■患者の状態
Aさんは【いつから】、【便秘がはじまった時の状況を記入】となり、【便秘がはじまってから現在までの経過を記入】。現在は【便秘の詳しい状況を記入】である。また、便秘に伴う【腹部膨満感、腹痛、食欲不振、悪心・嘔吐、不安、不眠、イライラ感、肛門の亀裂など】の随伴症状が見られている。
検査データは、【異常な検査データ記入】が異常な数値を示している。
(便秘に対して肯定的な意見の場合)
Aさん(Aさんの家族)は便秘について【患者の反応(家族の反応)】と話しており、【便秘の全体または一部(具体的に)】を肯定的に捉えている。
(便秘に対して否定的な意見の場合)
Aさん(Aさんの家族)は便秘について【患者の反応(家族の反応)】と話しており、今の状態に対して【辛さ・苦しみなどの感情】を訴えている(吐露している・と思っている)。
■介入の有無
現在、便秘に対して【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分でない。(便秘は続いている。)
現在、便秘に対して【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。
現在、便秘に対しての治療やケアは行われていない。
■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
これらの事から、便秘が見られている現在の状態は適切な状態とは言えない。
(ヘンダーソンの場合)
これらの事から、便秘が見られている現在の状態は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)
2.根拠の記載
<器質性便秘>
腸の形態的変化に伴って起きる便秘。
……アセスメントの続きは【なんでなんだナーシング×note】で見る事ができます。