本日の質問
病棟の看護師さんに向けて行う看護計画の発表についてアドバイスをいただきたいです。発表では、問題リスト、関連図、看護計画を使って説明するのですが、どういう順番で何を重点的に話せば良いのかが分からずいつも上手く伝えられません。
現在は、①問題リストを読み上げる → ②関連図で問題の経緯を説明する → ③看護計画のOPとEPの重要だと思う部分だけを話すという流れで行っているのですが、あまりうまくいっていないように感じます。
本日の回答
看護計画の発表って緊張しますよね。どうすれば簡潔に自分の考えた看護がしっかり伝わるか悩む気持ちはよくわかります。忙しい看護師さんたちに短時間で「なるほど!」と思ってもらうには少しだけ発表の構成を工夫する必要があります。今日は、相手の頭にスッと入ってくる発表の流れをご紹介しますね。
ステップ1:はじめに患者さんの最優先の問題を提示する
発表の最初は一番伝えたい結論から話しましょう。
「〇〇疾患で入院中の患者さんです。問題リストはA・B・C~ですが現在最も優先すべき看護問題はBです」
このように、患者さんの簡単な紹介と最も重要な看護問題を最初に提示することで、聞き手である看護師さんたちは「なるほど、この患者さんのこの問題について話すんだな」と話の全体像をすぐに掴むことができます。
ステップ2:関連図でなぜその問題が重要なのか「根拠」を示す!
次に、関連図を使って「なぜ、その看護問題が最も優先度が高いと考えたのか」というあなたのアセスメントの根拠を視覚的に説明します。
「関連図をご覧ください。この患者さんの〇〇疾患の病態から、△という症状が出現しています。この△症状が安楽障害に繋がっているため、このBの看護問題が最も重要だと判断しました」
このように、「病態 → 症状 → 患者さんへの影響 → 看護問題」というストーリー仕立てで話すとあなたの思考のプロセスが相手に伝わりやすくなります。
ステップ3:看護計画で「具体的な行動」を伝える!OP・TP・EPはセットで
最後に、その問題を解決する為にあなたが「具体的に何をするのか」を看護計画に沿って説明します。ここで大切なのは、OP・TP・EPをセットで簡潔に話すことです。次の3つをテンプレートとして覚えておきましょう。
OP: 「この問題を評価するために、〇〇を観察します」
TP: 「OPの観察結果に基づき、〇〇というケアを行います」
EP: 「そして、患者さん自身がセルフケアできるように〇〇について説明します」
あなたの現在の発表方法ではTPを省略してしまっているということですが、看護師さんたちが一番知りたいのは「この学生さんは、具体的に何をしてくれるんだろう?」という部分です。TPを省略してしまうと一番大切な部分が伝わらなくなってしまうので、必ずセットで説明するようにしましょう。
ステップ4:時間配分と熱意も大切!
発表時間は限られているので、すべての問題を同じように説明しようとすると時間が足りなくなってしまいます。最も重要な問題だけに絞るかその日に行うケアに関連した問題を詳しく説明し、他の問題については「同様に計画を立案しています」と補足するだけでもあなたの考えは十分に伝わりますよ。
そして何より自信を持ってあなたが患者さんのために一生懸命考え抜いた計画だという熱意を伝えることが大切です!
本日のまとめ


