本日の質問
実習中、初めて行うケアや指導者さんへの報告の前に強い不安や緊張でいっぱいになってしまうことがあります。
そんな時「ポジティブに考えなきゃ」、「心配するのはやめよう」と自分に言い聞かせようとするのですが、かえって不安な気持ちが大きくなってしまう気がします。
不安な気持ちと上手く付き合うには、どうしたらいいのでしょうか?
本日の回答
実習中は緊張や不安を感じるのが当たり前です。それを無理に打ち消そうとして余計に苦しくなってしまうことは多くの学生さんが経験することなので安心してくださいね!
「考えないようにしよう」は逆効果
実は「不安なことを考えないようにしよう」と意識すると、かえってその不安に意識を集中させてしまうという面白い性質があります。例えば、「ピンクの象のことだけは絶対に考えないでください」と言われると、逆に頭の中がピンクの象でいっぱいになってしまいます。それと全く同じなんです。
不安と上手に付き合う2ステップ
ポイントは「無理に不安を消そうとしないこと」です。
具体的には、次の2つのステップを試してみてください!
ステップ1:自分の気持ちを「そのまま」受け入れる
はじめに、不安な気持ちが湧いてきたらそれを否定したり無理にポジティブに変換したりせず「今すごく緊張しているんだな」、「失敗するのが怖いんだな」と自分の感情をそのまま言葉にして認めてあげましょう。
感情に良いも悪いもありません。まずは自分の素直な気持ちを自分で受け止めてあげることが、心を落ち着かせるための第一歩です。
ステップ2:意識の「チャンネル」をそっと切り替える
自分の気持ちを受け入れたら、意識のチャンネルを少しだけ別の方向に向けてみましょう。これは「不安から逃げる」のではなく「今できる別の楽しいことや集中できることにそっと意識を移す」イメージです。
例えば、仲の良い友達と全く関係ない話をする、次のケアの手順を声に出して確認してみるなどなんでも構いません。自分の好きなことや目の前のやるべきことに意識を向けることで、自然と不安から意識がそれていく時間を作ることができます。
これらは痛みや不安を訴える患者さんの気分転換にも応用できます!
まずは自分自身の心でこの方法を試してみることが、患者さんの心に寄り添うための素晴らしい練習になります。焦らずに少しずつ試してみてくださいね!
本日のまとめ


